2023 Fiscal Year Research-status Report
Galactic Center Archaeology: Age dating the Galactic Bar
Project/Area Number |
21K03633
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
馬場 淳一 鹿児島大学, 理工学研究科, 特任准教授 (90569914)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 貴之 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (40399291)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 天の川銀河 / 太陽系 / 銀河動力学 / 位置天文学 / 数値シミュレーション / 銀河系中心 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、天の川銀河の棒状構造(バー)がいつ形成され、どのように進化してきたのかを明らかにするため、バー形成時期と減速史が天の川銀河にどのように記録されているのかを、天の川銀河の化学動力学数値シミュレーションを用いて明らかにすることが目的である。
(1) 本研究計画で継続的に開発をすすめている化学進化ライブラリを活用し、天の川銀河の化学進化モデルを構築し、太陽系誕生半径に関する論文 (Baba, Saitoh & Tsujimoto 2023) を出版した。研究成果は、鹿児島大学・神戸大学よりプレスリリースを行い、複数のメディアにも取り上げられた。 (2) 2022年度、出版した論文のシミュレーションデータ (Baba et al. 2022) を有効活用し、Gaiaデータなどの観測データとの比較に基づく天の川銀河構造に関する共著論文が出版・投稿 (Almannaei et al. 2024; Funakoshi et al 投稿中) した。 (3) 銀河中心の二重棒状構造を構成する星の軌道群の存在条件に関する論文 (Nakatsuno & Baba 2024) を出版した。 (4) 棒状構造の減速に伴う星・ガスの軌道移動と、銀河系中心の化学動力学進化に関する数値シミュレーションが進んでおり、2024年度に論文として出版する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在は、棒状構造の減速に伴う星・ガスの軌道移動と、銀河系中心の化学動力学進化に関する数値シミュレーションが進んでおり、2024年度に論文として出版する予定である。
また、Baba et al. (2023) の太陽系誕生半径に関する論文の発展研究として、棒状構造の減速過程に伴う太陽系軌道移動に関する論文の執筆も進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
減速を伴う棒状構造による星・ガス分布の進化の数値シミュレーションの結果を解析して、主著論文としてまとめる。また、昨年度の主著論文 (Baba et al. 2023) の発展研究として、棒状構造の減速過程に伴う太陽系の軌道移動の論文を執筆する。
|
Causes of Carryover |
本研究計画で進めている成果を次年度に論文として出版するため、経費を繰り越した。繰り越した経費は、研究うちわせのための旅費、研究成果発表のための旅費、論文出版費、研究データ保存のためのHDD、及び研究データ解析の必要な計算機周辺機器の購入のために利用する予定である。
|