2023 Fiscal Year Annual Research Report
Quantitative evaluation of activity characteristics of shallow and deep tectonic tremors
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21K03696
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
武村 俊介 東京大学, 地震研究所, 助教 (10750200)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢部 優 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (30802699)
江本 賢太郎 九州大学, 理学研究院, 准教授 (80707597)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | スロー地震 / 地震波伝播 / 震源時間関数 / 南海トラフ / 地震波伝播シミュレーション |
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| Outline of Annual Research Achievements |
1. 南海トラフ沿いの超低周波地震活動の定量評価：南海トラフ沿いの超低周波地震について、その検知下限を評価し、検知下限を加味した上で浅部超低周波地震活動の特徴を評価し、その特性を明らかにした。Geophysical Journal International誌に受理掲載され、検知下限に関する数値情報はZenodoにより広く公開された。
2. 南海トラフ沿いの浅部スロー地震の包括理解：世界中を見ても、観測機器の展開状況に依存するが、浅部スロー地震の観測事例は少なく、その理解は深部スロー地震に及ばない。そこで、浅部スロー地震研究が最も進んでいる南海トラフを対象に、地震学・測地学・地質学・室内実験の最新の結果をまとめ、分野横断的な共通理解を試みた。Earth, Planets, and Space誌の招待執筆を受け、レビュー論文として執筆し、受理・掲載となった。
3. 浅部スロー地震と深部スロー地震のScalede energyの見直し：簡易な地震波エネルギーの推定手法により、深部スロー地震と比べ浅部スロー地震はScaled energyが0~1桁ほど大きいとされていた。しかし、南海トラフ浅部は厚い堆積層に覆われており、その増幅効果を従来法で正しく推定することが難しいことがわかった。1次元構造を用いた地震波伝播計算の結果、浅部スロー地震の地震波エネルギーを1桁程度過大評価している可能性が明らかとなった。
結果として、Scaled energyも過大評価されており、伝播増幅効果を補正することで、南海トラフ浅部と深部、東北沖、メキシコとカスカディアの深部でScaled energyは10の-10乗から-9乗の間で同程度であることを明らかにした。現在、米国物理学会系のJouranlで査読中である。
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