2021 Fiscal Year Research-status Report
Study of folding of deep mantle rocks by seismic array analyses
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21K03726
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金嶋 聰 九州大学, 理学研究院, 教授 (80202018)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 下部マントル / マントル遷移層 / 地震波散乱 / アレイ解析 / 不均質構造 / 玄武岩 / 物質循環 / マントル・プルーム |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は以下の項目①~④に取り組んだ。 ①マントル深部に存在する小規模不均質構造(1~100㎞スケール)に起因する様々なタイプの地震波散乱の観測を総合してグローバルな散乱体分布の決定し、その結果を地震波トモグラフィが描く大規模スケール(100~数千km)の不均質構造と関連させて考察した。 ②西太平洋にあるサモアホットスポット周辺に検出される顕著な下部マントルの小規模不均質構造によって散乱された地震波を解析し、各々の散乱体の形状(褶曲構造)のみならずその物質の物性の詳細な決定を行った。 ③散乱体の形状と対流シミュレーションにより再現される褶曲構造を比較検討し、海洋地殻物質がマントル深部の対流中で撹拌・混合される速さやマントル・プルームに取り込まれる過程に観測的制約を与え、ホットスポット火山岩の地球化学的分析によるマントル不均質像との関連を議論した。特記すべきは本研究により、マントルの最深部から上昇するプルームにより周囲のマントルにある不均質物質が巻き込まれ、最終的には地表のホットスポットまで到達するまでの過程を明らかにする糸口が掴めつつある事である。 ④また当該年度には、下部マントルのみならず、新たにマントル遷移層(深さ200kmから660kmの上部マントル)にも解析のターゲットを広げ、沈み込み帯近傍の不均質構造のグローバルな分布について議論する事ができた。これによりマントルの不均質構造と中央海嶺における火山活動の関連を考察できるようになる可能性が開けた。現在この題材に関する論文をほぼ完成し、投稿の準備を進めている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地震波解析の作業は概ね予定通りに進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
論文の投稿がやや遅れているのでこの点を急ぎたい。
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Causes of Carryover |
今年度予定していた海外共同研究者との共同作業のための渡航がコロナ感染症拡大のため不可能となったため、旅費の支出が無かった。2年目にあたる今年度に、感染状況の改善が見られる場合には米国ミシガンの共同研究者を訪問する、国際シンポジウムに参加するなどして、共同作業、意見交換、情報収集を行いたい。
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Research Products
(2 results)