2022 Fiscal Year Research-status Report
Ediacaran-Cambrian microbial reef transition and geobiological background
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21K03738
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| Research Institution | Osaka Metropolitan University |
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Principal Investigator |
足立 奈津子 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (40608759)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江崎 洋一 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (60221115)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | カンブリア紀 / 生物礁 / 石灰質微生物類 / ストロマトライト / 生物多様性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
エディアカラ紀末から前期カンブリア紀は，骨格を備えた生物が出現し，急激な生物放散が生じた地球生命史において重要な時代の一つである．生物放散とともに，礁生態系でも造礁骨格生物 (古杯類) が登場し，礁の構築に関与した．しかし，同時期に，微生物類礁の構成要素の大きな転換が生じたことはほとんど知られていない．エディアカラ紀末から前期カンブリア紀での礁生態系の変遷過程と背後の海洋環境の変化を明らかにするために検討を進めている．
北中国における顕生累代最古の石灰質微生物類礁に相当する，山東省に分布する朱砂洞層 (カンブリア系第二統第四階) の礁について引き続き検討を進めた．本礁は，古杯類を産出しないものの，豊富で，多様な石灰質微生物類によって構築された．カンブリア紀に入って石灰質微生物類は多様性を急激に増大させたが，本礁の例は，造礁骨格生物の提供する三次元的な枠組み構造 (多様なニッチ) の有無にかかわらず，多様な石灰質微生物類が当時繁栄し，礁の構築に重要な役割を果たし得たことを示している．また，古杯類の消滅した前期カンブリア紀以降，石灰質微生物類の多様性は激減した．カンブリア紀－オルドビス紀を通じた石灰質微生物類の多様性変化や微生物物類礁の量的な変化，地球生物環境との関係についても，北中国と南中国での微生物類礁の特性変化の観点から検討を進めている．
上記の研究成果は，国際・国内学会および国際学術誌にて発表また発表準備を進めている．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
検討していた中国での野外調査を実施することが困難であったため，新たな試料を基にした解析が進んでいない．中国のデータに関しては既に入手の試料を基に解析を進めているが，新たな試料の獲得が必要である．
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| Strategy for Future Research Activity |
中国やモンゴルのカンブリア系の生物礁の特性変化 (微生物類礁の量的な変化，石灰質微生物類の種類の変化など) を明らかにするとともに，それらを変化させる環境要因 (海洋の化学組成の変化，海水準変化，生物相の絶滅事変など) との関係について検討を進める．最終年度に向けて，研究データを統合し，国内・国際学会で発表するとともに，国際学術誌に投稿をおこなう．
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| Causes of Carryover |
当初計画していた中国海外調査を実施することができず延期となっているため．次年度の調査費用として支出予定である．
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