• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2023 Fiscal Year Research-status Report

Development of Mössbauer 2D imaging method using X-ray camera and application to steel materials

Research Project

Project/Area Number 21K03749
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

小林 康浩  京都大学, 複合原子力科学研究所, 助教 (00303917)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywordsメスバウアー分光 / X線カメラ
Outline of Annual Research Achievements

画像データの取得とノイズの除去のためのテストを行った。計画では入射ガンマ線の平行性を得るために、線源からカメラまでの距離を90cm以上離して測定を行うとしているが、メスバウアーγ線以外のノイズが多いと思われる。当初は外部からのノイズと考えX線カメラ周辺のシールドを強化する方向で実験を行ったが、実験を進めるとシールドとして置いている鉛ブロックからの散乱の影響が大きいことが分かった。現在はシールドの配置や距離を変更しながらノイズの低減を試みている。25マイクロメートル厚のFe箔を用いたカウント数のテストではノイズのカウントが1ピクセル当たり50カウント程度なのに対して信号と思われるカウントが10~20カウント程度しか得ることができず、一般的なメスバウアースペクトルの吸収強度である10~20%の吸収を観測するには十分ではない。ノイズ除去のさらなる工夫が必要である。
また、画素の検出ムラによると予想されるノイズの除去のために電動ステージにて移動させた試料の画像を重ね合わせによるノイズ除去を試みた。電動ステージはまずは研究室で過去に別の測定に使用したものを流用し試験を行った。結果としては電動ステージの精度が十分でなく好ましい結果を得られなかった。画像を足し合わせるためにピクセル間のデータの補間を行ったが、まだパラメータの最適値を得ることができていない。未知データの補間を行うことが可能か否かの検証と、ピクセルと一致した試料移動が可能かの検証を行う予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

メスバウアー用Co-57線源からは14.4keVのメスバウアーγ線の他に122keVのγ線や6.4keVのFeの蛍光X線が放出されている。使用しているX線カメラはエネルギー分解能を持たないためこれらのγ線やX線、そしてその散乱光を全て捕らえている。特に122keVのγ線は鉛ブロックで散乱されたり鉛を励起して蛍光X線の発生源となる。これまではできるだけ外部からのノイズを防止するためにカメラ周辺を中心に多くの鉛ブロックを積むことで遮蔽を行っており、これがノイズの発生源となっていた可能性がある。今後はこの遮蔽の構造の再検討を行う予定である。私がこれまで行ってきた測定ではエネルギー分解能を持つ検出器ばかりを使用していたため、メスバウアーγ線以外のノイズに対して認識が甘かったと痛感している。
画素の検出ムラによると予想されるノイズの除去のために電動ステージにて移動させた試料の画像を重ね合わせによるノイズ除去については既存の移動ステージを用いたが、精度がそれほど高くなかったためにカメラの画素の間隔(6.5μm)と完全に一致した移動をさせることができず、画像を足し合わせる過程でデータの補間を行う必要が生じた。この補間のパラメーターで最適値を得ることができていない。精度が高いステージを導入して補間処理を挟まずにデータを足し合わせをすることが理想と考えており、その有効性を検討中である。

Strategy for Future Research Activity

ノイズ軽減のためのシールドの形状を検討する。具体的には線源近くには厳重なシールドを行う一方でカメラ周辺のシールドはなるべく距離を置くことによって側面や上面からの散乱光を小さくすることを試みる。また、費用等に余裕があれば鉛の表面にカドミウム板と銅板を貼ることにより蛍光X線の軽減を検討中である。
また、先に述べたとおり精度が高い電動ステージを導入して補間処理を挟まずにデータを足し合わせをすることを可能にすることを検討している。

Causes of Carryover

電動ステージを購入して試料を移動させることによるノイズの平均化を試みる予定であったが、研究室で過去に使用した電動ステージを流用することができたため、新規の購入を延期した。しかし結果としてこの電動ステージの精度は不十分であり、改めて高精度ステージの購入を検討している。
日本物理学会(春)がオンライン開催となったため旅費の必要が無くなった。

URL: 

Published: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi