2021 Fiscal Year Research-status Report
磁歪繊維複合材料を用いた多機能ネジ型デバイスの開発
Project/Area Number |
21K03767
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
森 孝太郎 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 講師 (40712740)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 史生 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (10312604)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 磁歪材料 / 複合材料 / 締結特性 / 電磁力学特性 / センシング / 材料力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,軽量,高強度かつ力に対する感知機能を有し磁歪複合材料製のネジの開発を目的に,磁歪複合材料製ネジの感知・締結特性を理論的・実験的に解明するものである.また,感知・締結特性だけでなく,振動・衝撃による発電特性についても検討し,大量に配置することを前提とした,多機能なネジ型デバイスの設計理論・技術の確立も目指すものである.そこで,本年度は,FeCo長繊維を芯とした磁歪材料/エポキシ樹脂製ネジの作製および締結試験および理論計算を行い,感知特性の調査を行った. 上記研究に関して,まず,FeCo長繊維を芯とした磁歪材料/エポキシ樹脂製ネジを作製した.ここで,FeCo長繊維に予荷重およびバイアス磁場を与えた状態で樹脂を硬化させることにより,ネジ内部に残留応力を発生させ,磁束密度変化量を向上させた.次に,締結試験を行い,軸方向ひずみおよびネジ先端の磁束密度変化を計測し,締付けトルクと軸力および磁束密度変化の関係を評価した.また,磁歪複合材料製ネジにバイアス磁場を印加した状態での締結試験も行い,バイアス磁場と磁束密度変化の関係についても調べ,試験時のバイアス磁場が及ぼす影響についても調査した.また,上記実験に理論計算結果を加え,作製した磁歪複合材料製ネジの機械的特性および締結特性についても評価した. 本年度は以上の通り研究を実施した.今後も短繊維や粉末状の磁歪材料を用いた磁歪複合材料製ネジを作製・試験を行い,引き続き磁歪複合材料製のネジの電磁力学特性の解明およびネジ型デバイスの多機能化や応用可能性について検討していく.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,FeCo長繊維を芯とした磁歪材料/エポキシ樹脂製ネジを作製および締結試験を行い,磁束密度変化量を向上させる作製条件および磁束密度変化とネジ内部軸力の関係について有益な成果が得られたため.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も短繊維や粉末状の磁歪材料を用いた磁歪複合材料製ネジの作製および締結試験を行い,引き続き磁歪複合材料製のネジの電磁力学特性の解明,特性の向上およびネジ型デバイスの多機能化や応用可能性について検討していく.
|
Causes of Carryover |
コロナ禍のため,学会や打ち合わせがオンラインでの開催や中止となったため,今年度使用できなかった.今年度未使用分は次年度の請求分と併せて学会や打ち合わせの旅費として使用を予定している.
|