2023 Fiscal Year Annual Research Report
薄肉部材が有する塑性座屈後の極限荷重メカニズムの解明
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21K03769
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| Research Institution | University of Toyama |
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Principal Investigator |
増田 健一 富山大学, 学術研究部工学系, 准教授 (40548153)
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| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | 薄肉部材 / 極限荷重 / 有限要素法 / 塑性座屈 / 有効幅 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
板材を用いた“面内方向への変形による崩壊”が生じる臨界ひずみに関する検討に関して，両縁の境界条件に単純支持と回転固定を採用した場合，①圧縮荷重の場合，②曲げのみの場合，③圧縮と曲げの複合荷重の場合に関して臨界ひずみを把握することができた．ただし，両縁の境界条件を片側自由とすると板材の長さに依存する細長比の影響を受けることが分かり，“面内方向への変形による崩壊”は生じ得ないことが分かった．
両縁の境界条件に単純支持と回転固定を採用した場合の極限荷重に関する検討に関して，臨界ひずみを把握した後は，塑性座屈応力の把握，塑性座屈後の有効幅の把握を行うことで，種々の材料特性・板厚比に対する極限荷重の評価法を確立することができた．次に，板材から構成される四角筒・三角筒・H型断面・隔壁を有する場合の閉断面の極限荷重と板材の極限荷重評価法との対応関係に関して細長比が小さい範囲において明らかにした．
細長比が大きい範囲においては“面内方向への変形による崩壊”は生じ得ないことが分かったため，従来通りの連続強度設計法を拡張し種々の材料特性に対する極限荷重の評価法を試みた．その結果，四角筒の場合，従来の手法に比べ，崩壊断面における断面形状の変化を系統的に検討することで種々の細長比・板厚比・材料特性に対応する極限荷重の評価を行うことが可能となった．ただし，他の断面形状への拡張に関しては細長比が小さい場合のときのような対応関係は得られず，今後の課題である．
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