2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of prediction system for mechanical properties of multi-material structures by data assimilation and multiscale-multiphysics analysis
Project/Area Number |
21K03776
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
岸本 喜直 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (20581789)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 機械材料・材料力学 / 逆問題 / マルチマテリアル / マルチスケール / マルチフィジックス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は直接測定が困難な接合部界面におけるミクロスケールの応力分布や表面性状を,直接測定が容易なマクロスケールの固有振動数と減衰比から逆解析的に同定するとともに,データ同化によって実時間で数理モデルの再現性を向上しながら,系全体の力学パラメータの時系列変化を予測するシステムの構築を目指している.2022年度はまず,2021年度の課題となっていたボルト・ナットに種々の締付力を与えた状態で腐食させた場合における試験片の接合面の状態と固有振動数の変化を調べた.その結果,ある程度の締付力が与えられていれば,塩水の侵入の程度に大きな差はみられなかった.次に当初の研究実施計画にしたがって接合部界面における異材の影響を調査した.具体的には,鋼板二枚を接着剤で接着したうえで八組のボルト,ナット,座金を用いて締結した試験片を用意して打撃試験を実施した.並行して本予測システムを用いて試験片の固有振動数を予測した.打撃試験で得られた固有振動数は,本予測システムによる予測値よりも高く,締付力の変化に対してほぼ一定であり,接合界面の無い一体物の試験片の固有振動数と同程度であった.この原因として,接合部界面の凹凸に接着剤が入り込むことで界面剛性が増加したことが考えられ,接合部の界面剛性は一体物の試験片に近づくことが示唆された.このメカニズムの解明ならびに本予測システムにおける数理モデルの改良が今後の課題となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度の研究室利用制限によって,計画通りに実験を実施できない期間があったが,実験方法を再検討するなどして,徐々に研究の進捗を取り戻している.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は引き続き接合部界面における異材の影響を調査する.特に,接合部の界面剛性に及ぼす接着剤の影響とそのメカニズムの解明,ならびに本予測システムにおける数理モデルの改良に取り組む.
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Causes of Carryover |
2022年度はおおむね順調に研究が進んだが,コロナ禍に伴う2021年度の研究室利用制限の遅れを完全に取り戻すまでには至らなかった.引き続き実験の遂行に必要な試験器具および試験片材料費のほか,研究成果の発表にかかる諸費用に使用する予定である.
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Research Products
(1 results)