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2021 Fiscal Year Research-status Report

In-situ polarized neutron observation of magnets and steel materialsduring heat treatment at high field and high temperature

Research Project

Project/Area Number 21K03784
Research Institution一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発

Principal Investigator

河村 幸彦  一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発, 中性子科学センター, 技師 (30528071)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鈴木 淳市  一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発, 中性子科学センター, 主任研究員 (40354899)
大石 一城  一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び中性子科学センター(研究開発, 中性子科学センター, 副主任研究員 (60414611)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords鉄鋼材料 / 磁石材料 / 高磁場・高温 / 中性子小角散乱実験
Outline of Annual Research Achievements

鉄鋼・磁石材料は、高磁場下で熱処理をすることで材料特性が向上する。その材料特性は熱処理後の状態の評価であるが、熱処理後の材料の構造を決定づけるのは熱処理中の材料の構造変化である。透過力の高い中性子を用い、実際の熱処理過程(高磁場・高温)に近い環境で試料の内部の状態をその場観測することは、材料特性を向上させるための最適化条件を探る上で非常に重要である。そこで、高い磁場を印加することのできる超電導磁石と組み合わせて使用することのできるレーザー加熱装置の開発をした。14mm角、厚さ2mmの板状試料に、光学レンズと反射ミラーを使用し10mmφのレーザー光(808nm、100Wx2)を試料の両面から照射することで試料を1000℃まで加熱することができる。
このとき、試料の中心の温度が最も高く、中心からの距離が遠くなるにつれ温度が低くなる。そのため、鉄とチタン材を加工し試料の熱分布について調べるため加熱試験を行い、有限要素法によるシミュレーションの結果と比較した。鉄の場合、試料中心と中心から10mm離れた位置では600℃付近で20℃程度の温度差があった。チタンでは200℃の温度差があった。これは、材料の比熱や熱伝導率の違いだと思われる。しかし、熱分布の位置依存性を調べると、試料中心から5mm内の場所では熱の不均一は小さいということが分かった。
この結果をもとに、J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子小角・広角散乱装置(TAIKAN)を利用して、鉄鋼・磁石材料の高磁場下での熱処理過程の状態変化について解析を進めていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

加熱テストをおこなっているとき、光ファイバーの経年劣化が原因と思われる、光学ユニットの発熱事象が起こった。そのため、レーザー加熱装置の動作試験を中断した。新しい光ファイバーの調達にCOVID-19による物流の停滞により時間を要した。現在、安全動作させるために装置の点検を行い、高温・高磁場下での中性子小角・広角散乱実験の準備を進めている。

Strategy for Future Research Activity

レーザー加熱装置の点検・メンテナンスの後、鉄鋼メーカーと連携し、J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子小角・広角散乱装置(TAIKAN)を利用して鉄鋼材料の高磁場中熱処理過程における材料の構造変化(結晶サイズ、配向、析出物など)をその場観察し解析を行う。

Causes of Carryover

COVID-19の流行により、各種学術会議がオンライン開催となり旅費による支出がなくなった。またレーザー加熱装置の不調により、今年度行う予定だった測定が保留となった。その差額は、今年度保留した中性子散乱実験、および機器の不調の原因の調査、点検に用いレーザー加熱装置の安全性向上ための改良に用いる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 中性子散乱実験用レーザー加熱装置の開発2021

    • Author(s)
      河村幸彦、大石一城、吉良弘、鈴木淳市
    • Organizer
      第21回日本中性子科学会年会
  • [Presentation] 鉄鋼・磁石材料の高磁場・高温熱処理過程における中性子その場観測用レーザー加熱装置の開発2021

    • Author(s)
      河村幸彦、大石一城、鈴木淳市
    • Organizer
      2021年度量子ビームサイエンスフェスタ

URL: 

Published: 2022-12-28  

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