2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of shear deformation mechanism of amorphous electrical steel sheet by punching tool with nano-metric structure
Project/Area Number |
21K03789
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
白鳥 智美 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (80607755)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | せん断加工 / アモルファス電磁鋼板 / ナノ周期構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノメートル周期構造を有する工具の製作を製造条件の抽出を行い成功した。ただし、ナノメートル周期構造を丸パンチに加工する際には、当初計画通りとならず、パンチ取付治具の芯ずれがレーザ加工焦点ずれとなり、ナノメートル周期構造を容易に加工することは実現できなかった。治具の改修とレーザ加工条件の再抽出から課題を克服した。また、通常の超硬材を用いた研削仕上げパンチの製作をおこなった。専用金型に製作したナノメートル周期構造を有する工具をセットし、別に準備したアモルファス電磁鋼板と共にせん断加工を開始した。せん断加工は無事に成功し、通常工具とのせん断性能を比較できる環境が整った。5枚のアモルファス電磁鋼板のせん断加工を行い、切り口面の性状確認結果、穴径変化、穴だれ部に生じただれやしわ、亀裂の加工影響部の状態を調査した。また、工具の損傷状態の把握をおこなった。第1段のパンチレーザ加工結果に鑑み、第2段の工具製作に取り組みを計画した。これらの取り組みによって、工具へのナノメートル周期構造付与条件の違いによる、せん断性能の違いを検証する準備が整えられた。次年度の本格研究に向けた環境が整った。2022年度と2023年度での、学術的なアモルファス電磁鋼板せん断加工時の加工メカニズムメカニズム解明に向けて、課題を克服して環境を整えられたと考えている。今後のと社会的な最適加工条件の抽出に向けて、ユーザ企業とも情報交換を進め、この研究の社会的な意義を確認し、早急な実用化が期待されていることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ナノメートル周期構造用工具の精度確保およびレーザ加工条件抽出に時間を要した。原因としては、円柱形状のパンチを回転させてレーザ加工をする際に、円柱の回転中心が触れてしまい、レーザ加工時の焦点がマイクロメートル単位でズレが生じる課題が生じた。この解決のため、レーザ加工担当者と対策を進め、レーザ加工用治具のブラシュアップ並びに、レーザ加工条件を焦点ずれに強い条件を探査して、ナノメートル周期構造を丸パンチに製作できる加工条件を抽出した。この結果、ナノメートル周期構造を有した当初予定の工具を製作することに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
ナノメートル周期構造の製造条件を抽出できたため、速やかにせん断実験を進めている。
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Causes of Carryover |
レーザ加工の条件出しにおいて、当初予定より計画が遅れたため、次年度に工具のレーザ加工を持ち越した。
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