2022 Fiscal Year Research-status Report
デジタルツインによる生産変動を考慮した生産システムのエネルギ原単位の最適化
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21K03793
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
日比野 浩典 日本大学, 経済学部, 教授 (70598359)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生産システム / 生産変動 / エネルギ原単位 / デジタルツイン / 最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、デジタルツインにより生産ラインにおける、生産変動(段取替え、特急品対応、故障等)による下流工程への影響を予測し、予測に基づき影響の最小化を目指す。生産変動により、下流工程の設備への部品到着遅延が発生し,設備は待機状態(アイドル状態)が発生し、ムダなエネルギが消費される。そこで、デジタルツインにより、実生産ラインの変動を感知し、速やかに生産設備のアイドル状態開始・終了を予測し、最適な動作を決定し、エネルギ消費量を最適化し、単位製品あたりのエネルギ消費量(製造エネルギ原単位)を最適化することを目指す。 令和3年度は、「アイドル発生予測処理に要求される仮想モデルの研究」、および「仮想モデルのシミュレーションの提案と実装」を実施した。「アイドル発生予測処理に要求される仮想モデルの研究」について、要求される仮想モデルを開発した。また、「仮想モデルのシミュレーションの提案」を行い、実装方法について、検討した。 本年度は、「仮想モデルのシミュレーションの実装」について、実施した。具体的には、まず、特急品生産に対応する生産変動の発生について、検討した。特急品生産による上流工程から下流工程への影響について分析した。分析結果を使用して、上流工程から下流工程への影響予測を可能とする仮想モデルを開発し、シミュレーションに実装した。 次いで、機械故障に起因する不良品発生による検査工程での不良品の取り除き処理に対応する生産変動の発生について、検討した。不良品の取り除き処理による下流工程への影響について分析した。分析結果を使用して、下流工程への影響予測を可能とする仮想モデルを開発し、シミュレーションに実装した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、「仮想モデルのシミュレーションの実装」について、実施した。具体的には、特急品生産に対応する生産変動の発生、および、機械故障に起因する不良品発生による検査工程での不良品の取り除き処理に対応する生産変動の発生について、検討し、仮想モデルを開発し、シミュレーションに実装した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度には、「生産変動影響最小化処理の提案と実装」を行う。令和6年度には、「アイドル発生予測処理と生産変動影響最小化処理の統合・評価」を実施する。
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Causes of Carryover |
技術調査を実施する予定であったが、コロナウイルス感染拡大の影響により、調査を実施できない状態であった。 令和5年度は、国内・海外の技術調査を実施する予定である。
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