2021 Fiscal Year Research-status Report
流体励起振動問題における異種材料複合構造体の最適設計法の開発とルアー設計への応用
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21K03819
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Research Institution | Komatsu University |
Principal Investigator |
史 金星 公立小松大学, 生産システム科学部, 准教授 (30744669)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 流体励起振動 / 異種材料複合構造体 / 最適設計 / ルアー / 勾配法 |
Outline of Annual Research Achievements |
流体励起振動問題における異種材料複合構造体の最適設計法の開発とルアー設計への応用に関する研究を順調に進めている。 流体励起振動は土木、建築、機械、航空、船舶、原子力などのあらゆる分野で発生するため、構造の性能・信頼性設計に避け通ることのできない重要な課題である。しかし、乱流と振動の複合現象の複雑さのため、それに対応可能な構造最適設計手法の開発は大きく立ち遅れている。本研究では、既存の構造最適設計手法の適応が難しい多重制約下の流体-構造連成解析を注目し、流体励起振動問題における異種材料複合構造体の新たな構造最適設計手法の開発を目指している。 1.本研究の第一段階として、流体励起振動において、流体解析と構造解析を時間ステップごとに相互に解析結果を送ることにより、弱連成の流体-構造連成解析ができた。具体的には、過渡流体解析と過渡構造解析をリアルタイムで並列して行い、時間ステップごとに、ALE法に従ってメッシュを更新後、構造解析では構造物の変位を解析し、流体解析では流速と圧力を交換した後、次の時間ステップに移行する。 2.バイブレーションルアーにおける流体励起振動解析では、3Dスキャナーを用いて,市販のバイブレーションルアーの有限要素モデルを作成した。また、忠実的な解析条件を検討して、弱連成の流体ー構造連成解析によりバイブレーションルアーの水中運動を再現している。さらに、得られた振動変位のフーリエ変換により、流体励起振動周波数が計算できた。 3.構造最適設計では、アイ(ルアーと釣り糸を結ぶ箇所)の位置とX-Z平面における集中質量の配置位置を設計変数として、ボックスベンケル計画法を用いて流体励起振動周波数最大化のための構造最適設計を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
流体励起振動問題における異種材料複合構造体の最適設計法の開発の第一段階として、弱連成の流体-構造連成解析により、流体励起振動解析が可能にした。また、バイブレーションルアーに適用することにより、バイブレーションルアーの水中運動が再現できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は強連成の流体-構造連成解析を検討しつつ、新たな形状最適設計手法の開発により、バイブレーションルアーを例として、異種材料複合構造体の最適形状を設計する。また、研究成果の公表のため、論文化と学会発表を進める予定がある。
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Causes of Carryover |
新型コロナのため、本年度の旅費を節約した。次年度にソフトウェアの保守料金が値上げされたため、そこに使用する予定である。
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