2021 Fiscal Year Research-status Report
振動マランゴニ対流の高抑制制御を実現するための縮約モデル開発
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21K03885
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology |
Principal Investigator |
工藤 正樹 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (60634524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福永 修一 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (70402518)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 振動マランゴニ対流 / 縮約モデル / 数値シミュレーション / 粒子画像流速計測法 / データ同化 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者について2021年度に計画した研究内容は、1つめに「数値シミュレーションデータを用いた次元縮約モデル(ROM)の構築」、2つめに「ROM調整用実験データの取得」、3つめに「機械学習を用いたROMの調整」がある。1つめについて、ROM構築の元となる数値解析データを全て取得し終えた。また、ROMの数式を導出し終えた。最後にROMのモデル係数の算出に用いる数値解析プログラムを作成中である。こちらは工程全体の30%程度完成した。2つめについて、マランゴニ対流の3次元流速・温度場を計測すべく、トモグラフィックPIVの実験装置を完成させた。これを用いて振動流の3次元流速・温度場を取得することに成功し、その結果を3月の国内学会にて報告した。3つめについて、ROMのモデル係数を算出する数値解析コードを完成し次第、研究を開始する。そのほかに、数値シミュレーションにて振動流の能動的制御を実施し、振動流が抑制されるメカニズムを明らかにできたので、5月の国内学会にて報告する。 分担者については次の通りである、動的モード分解は時系列データを解析する手法であり流体現象のモデル化に用いられる。対象とする時系列データにノイズと外れ値が含まれていなければこれまでに提案された手法により解析が行える。しかしながら,センサにより取得したデータにはノイズや外れ値が含まれることがあるため、ノイズと外れ値の影響を抑えた推定を行う必要がある。これまでノイズもしくは外れ値に対してロバストな動的モード分解は提案されていたが、ノイズと外れ値の両方にロバストな動的モード分解は提案されていない。本研究ではノイズと外れ値の両方にロバストな動的モード分解を提案し、数値例を用いて提案手法の有効性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者について2021年度に計画した研究内容のうち、数値シミュレーションデータを用いたROMの構築は2022年度中盤までに終える予定であるが、全体の70%ほど完成している。ROM調整用実験データは2022年度まで終える予定であるが、装置が完成し、1条件の3次元速度・温度場の取得に成功しており、全体の80%ほど完成している。最後に機械学習を用いたROMの調整は2023年度中盤まで実施予定である。以上より、おおむね順調に進展している。 研究分担者について、本研究で提案するノイズと外れ値に対してロバストな動的モード分解は全最小二乗法とM推定を用いており、2つのステップから構成されている。1つ目のステップでは全最小二乗法の考え方に基づいて、入力と出力の両方にノイズが含まれるデータに対してノイズの影響を抑えた推定を行う。入力と出力の両方に含まれたノイズの影響を抑えた推定は特異値分解を用いることにより可能となる。2つ目のステップでは外れ値の影響を抑えた推定を行うためにM推定を用いる。本研究ではM推定の中でもSHGM推定を用いる。提案手法の有効性を示すために、線形動的システムを動的モード分解により行った。ノイズと外れ値が含まれたデータからシステムを推定し、精度の高い推定が行えることを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者について、ROMのモデル係数の算出に用いる数値解析プログラムの構築に関して、この分野の第一人者である東北大学 流体科学研究所の大林教授に技術的指導をいただけることとなった。これにより数値解析プログラムを短期で作成かつ高度化することが可能となる。 研究分担者について、ノイズと外れ値の両方に対してロバストな動的モード分解を非線形システムに対しても適用し有効性を検証する。動的モード分解は非線形システムの推定に対しても有効な手法であるため、提案手法が非線形システムに対しても有効に働くと期待できる。
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Causes of Carryover |
代表者が購入を予定していた物品が想定よりも安かったことに加え、研究代表者と分担者が学会発表のための出張旅費を予算に組み込んでいたが、新型コロナウイルス感染症の影響により学会がオンライン開催となったため、出張旅費を使用しなかった。 研究代表者、分担者ともに2022年度の研究費と併せて使用予定である。
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Research Products
(3 results)