2023 Fiscal Year Annual Research Report
振動マランゴニ対流の高抑制制御を実現するための縮約モデル開発
Project/Area Number |
21K03885
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology |
Principal Investigator |
工藤 正樹 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (60634524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福永 修一 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (70402518)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 表面張力差対流 / 次元縮約モデルの構築 / データ同化 / 拡張カルマンフィルタ |
Outline of Annual Research Achievements |
はじめに研究代表者の実績を紹介する。1つめに「クロージャモデルを用いた次元縮約モデル(ROM)の調整」、2つめに「データ同化を用いた流れの予測」である。1つめについて、2022年度にクロージャモデルの選定および数値解析プログラムの実装を始め、2023年度にプログラムを完成した。薄液膜内温度差マランゴニ対流の基礎モデルを対象として、クロージャモデルの導入により速度場の推定精度が向上することを明らかにし、その成果を11月の国際会議にて報告した。また薄液膜内温度差マランゴニ対流へクロージャモデルを導入するにあたり、ROMの計算に高精度の差分法を導入する必要が生じたため、ROMの計算用コードを大幅に改造した。2つめについて、2022年度の文献調査の結果、逐次データ同化手法であるアンサンブルカルマンフィルタが適していると判断できたため、計算用コードの実装に向けた調査およびコーディングを行った。2022年度までに取得した3次元流速データを用いてデータ同化が適切に行われる条件を探索した。 次に研究分担者の実績を紹介する。流れ場の予測において拡張カルマンフィルタは有効な方法の1つである。拡張カルマンフィルタは対象とするシステムのモデルを利用して状態を予測するため、予測精度はモデル化の精度に依存する。本研究では対象とするシステムのモデル化に物理情報に基づくニューラルネットワークを用いる。物理情報に基づくニューラルネットワークを用いることにより対象のシステムを精度よく近似したモデルを構築し、従来手法よりも予測精度の高い拡張カルマンフィルタを提案した。
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