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2023 Fiscal Year Research-status Report

格子セル型センサーを用いた人体のふく射放熱計測手法の確立

Research Project

Project/Area Number 21K03904
Research InstitutionKobe City College of Technology

Principal Investigator

熊野 智之  神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80435437)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywordsふく射熱流束計 / 熱電堆
Outline of Annual Research Achievements

2023年度は、引き続きふく射センサーの中心であるサーモパイル部分の開発に取り組んだ。ガラス基板上に銅とコンスタンタン箔を交互に貼り付けて両者を接合させる方法について、突合せ溶接をはじめ様々な方法を検討した結果、多数の接点において一様な接合の実現が困難であるとの判断に至った。そこで、研究計画段階で想定していた構造を変更し、一般的な熱電対同様に金属素線を用いたセンサー構造を新たに設計した。この方式では、素線を多数直列に溶接にする点については技術的な習熟度が必要となるが、箔を用いる方式に比べて遥かに実現性が高いため、短期間でセンサーを試作することができた。試作したセンサーは、直列に溶接された素線(直径0.32 mm)の接点群を絶縁テープとアルミ箔で覆い、2系列に分けて基板(40×40 mm)上に設置したものである。吸収側のアルミ箔表面には黒体塗料を塗布し、上下両面からふく射を入射させるために基板には鏡面のV字の溝を設けた。この溝は反射側については不要であるが、条件を揃えるために反射側と吸収側の両側に設けた。次に、疑似黒体面で囲まれたセンサー上部の空間内に繰り返し手を出し入れした場合における起電力の変化を測定した。その結果、アンプによる増幅は行っていないにも関わらず、手の有無により明確な起電力の差が現れた。よって、試作したセンサーが少なくともふく射による人感センサーとして機能していることが確認できた。さらに、接点数を変えた場合についても実験を行い、平均起電力がどのように推移するかを明らかにした。今後は、線径や接続数といった条件を最適化するともに、小型化を検討する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初は想定していなかった技術的な問題を構造の変更によって回避できたことで、ふく射センサーを試作し、その特性について調べることができた。これまでの遅れを取り戻すことができる状況が整ったため、延長分も含め研究期間全体で見ると順調な進捗状況と言える。

Strategy for Future Research Activity

大阪大学産業科学研究所や兵庫県立工業技術センターと共同研究を締結し、それらの機関の設備を積極的に利用してセンサーの条件の最適化ならびに小型化に取り組む。

Causes of Carryover

センサー構造を変更することになり必要な装置が異なったことから、次年度に繰り越して使用することとした。令和6年度は、センサーの精度を高めるための装置や小型化に必要な微細加工機、さらにはサンプルの分析機器を速やかに選定し、購入する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 温熱環境の評価を目的としたふく射熱流束センサーの開発2024

    • Author(s)
      熊野智之、勝谷直紀、塩田亮
    • Organizer
      第29回高専シンポジウム

URL: 

Published: 2024-12-25  

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