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2021 Fiscal Year Research-status Report

光コヒーレンストモグラフィーを用いた速度場のマイクロ断層計測法の開発

Research Project

Project/Area Number 21K03951
Research InstitutionTokyo University of Science, Yamaguchi

Principal Investigator

中道 友  山陽小野田市立山口東京理科大学, 工学部, 助教 (70586164)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords光コヒーレンストモグラフィー(OCT) / DROCV / 3次元計測 / 速度場 / 振動特性 / 生体診断 / 非破壊検査
Outline of Annual Research Achievements

光コヒーレンストモグラフィー(Optical Coherence Tomography;OCT)は近赤外広帯域光の低コヒーレンス光干渉を利用して対象の断層像をマイクロスケールで可視化する手法であり,生体組織の病変診断や工業製品の非破壊検査に利用が進んでいる.これらの計測において,対象の速度場や振動特性を計測することは,両者の診断・検査精度の向上だけでなく,病変や欠陥の発生メカニズムを解明する鍵にもなり得る.そこで本研究では,OCTを用い対象の速度場や振動特性を3次元マイクロ計測するDirection-Resolved Optical Coherence Velocimetry(DROCV)の開発を目的とし研究を行ってきた.
2021年度は,DROCVを行うための高速なOCT検出器の構築と,DROCVアルゴリズムの開発および検証実験を行った.流れの速さ(流速の絶対値)と相関を持つ信号を検出するSplit-Spectrum Amplitude-Decorrelation Angiography(SSADA)と,OCTの入射光に対して平行な速度成分を検出するドップラーOCT,OCT信号強度値からサポートベクターマシンを用い対象の速度場を推定するDROCVアルゴリズムを開発した.検証実験では,生体模擬試料(イントラリポス溶液)をガラス管に送液し,ガラス管内を流れる試料の速度場のDROCVにより断層検出した.その結果, DROCVにより得られた速度分布と円管流れの理論的な速度分布が一致することを確認し,DROCVの妥当性を示した.
この研究過程において,SSADAの信号特性の調査を行い,その結果をまとめ国際論文誌にて発表した.また,DROCVの検証実験結果について国内学会にて発表を行った.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の研究計画において,SSADAとドップラーOCTの同時計測システムの作成を2022年3月のマイルストーン,生体模擬試料の流れ場計測に対する成果発表(学会発表)を2023年3月のマイルストーンとして設けたが,両者ともに既に達成しているため順調に進展していると言える.しかしながら,SSADAの信号特性を調査する過程で,検証実験において使用したイントラリポス溶液と実際の血液では,SSADAの信号に大きな違いが生じることが示唆された.このため,イントラリポス溶液を血液に置き換え,サポートベクターマシンを適用するための教師データの取得など追加実験を行う必要がある.

Strategy for Future Research Activity

本研究の研究期間内における目標は,DROCVの生体適用性(生体模擬試料の流れ場の計測)と工業製品への適用性を検証することによりDROCVを確立することである.前者については「現在までの進捗状況」に記したように,血液を用いた追加実験を実施し,手法のさらなる検証を行う.また,皮膚の血流など実際の生体を対象とした検証実験も行い,2022年度内の成果発表(学会発表)を目指す.後者については,ゴムやフィルムなどを対象とした実験実施と,工業製品に対応したDROCVのアルゴリズムの改良等について検討する.

Causes of Carryover

「現在までの進捗状況」および「今後の研究の推進方策」に記したように,DROCVの生体適用性を検証するため,実際の血液を用いた追加実験が必要となった.このため,2022年度以降の予算は成果発表(学会発表,論文投稿)のための費用として計上していたが,これの一部と2021年度の次年度使用額を用い,追加実験に必要な物品などを購入することとした.

  • Research Products

    (4 results)

All 2021 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Int'l Joint Research] 国立陽明交通大学(台湾)(その他の国・地域)

    • Country Name
      その他の国・地域
    • Counterpart Institution
      国立陽明交通大学(台湾)
  • [Journal Article] Signal properties of split-spectrum amplitude decorrelation angiography for quantitative optical coherence tomography-based velocimetry2021

    • Author(s)
      Yu Nakamichi, Kai-shih Chiu, Chia-Wei Sun
    • Journal Title

      Biomedical Optics Express

      Volume: 12 Pages: 5955-5968

    • DOI

      10.1364/BOE.432297

    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
  • [Presentation] 光干渉断層血管撮影の信号特性の解明と血流速の定量化に関する研究2021

    • Author(s)
      中道友,Kai-Shih Chiu
    • Organizer
      日本機械学会 2021年度年次大会
  • [Presentation] 光コヒーレンストモグラフィーを用いた速度ベクトル分布のマイクロ断層計測法の検討2021

    • Author(s)
      中道友
    • Organizer
      日本機械学会 第99期流体工学部門講演会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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