2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of lean movements of skilled person and transfer of movements to robots with different physicalities
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21K03984
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
橋本 学 中京大学, 工学部, 教授 (70510832)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 動作分析 / 熟練スキルの解明 / スキル獲得 / 協働ロボット / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
R3年度には,これまでに開発した深層学習ベースの動作分析手法に,追加データを処理するための新たな機構を加えて改良した.具体的には,作業者の視点,両手,胴体の時系列位置情報を入力として,スキルレベルを識別する機械学習ネットワークを生成し,スキルレベルを識別できた場合に,ネットワークが識別に重要視していた時間区間の動作を,初心者と熟練者との間で比較分析する.本手法により,識別率ではF値指標が0.065向上し,また,初心者と熟練者の動作では,物体を把持する動作における視点と手の動作が顕著に異なることが新たに判明し,提案手法の有効性が確認できた.また,本年度の検討において,本手法は動作継続時間の長さがスキルレベルの識別率に大きく起因していることについても明らかになった.たとえば,動作継続時間が5sなど比較的短い場合は識別率が82%であるが,一方で20sなど比較的長時間のときは57%に低下することが確認できた. また,本技術の最終目的である熟練者の無駄のない動きのロボット転移を実現するため,ヒトとロボットの動作間のギャップを抑制する手法についても基本アルゴリズムを提案し,実験により性能を検証した.提案手法では,過去のヒトの動作情報を元に,「ロボット動作可能性頻度マップ」を作成し,これに基づいてヒトの動作軌跡からロボットの動作可能性の高い動作点を抽出することによって,ヒトの動きをロボットに適したものへ,すなわち動作可能なものへ変換する.実験の結果,ヒト動作からロボット動作への変換成功率が97%であることが確認された. また,これらの研究成果については,国際会議1件,国内会議2件にて公表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R3年度は,熟練スキルの分析に関しては,新データ追加による新たな深層学習に基づく手法を提案し,有効性を確認することができたことから,着実に遂行できていると判断している. また,身体性が異なるロボットへのヒト動作転移手法の提案についても,過去のヒトの動作情報を元にした新手法をアルゴリズムとして提案することができ,来年度の研究の素地を固めることができた.以上のことから,研究の全体的な進捗状況としては,ほぼ予定通りであると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
R4年度は,前年度に判明した動作継続時間が長いデータに対するスキルレベルの識別率が低いという問題に対し,一連の作業動作を「物体を把持する」,「組み付ける」,「ねじを回す」などの細かな動作に分割した上で分析し,動作継続時間の影響を評価するとともに,適切な動作継続時間を見い出す.この検討結果を用いれば,例えば,深層学習ベースの現手法において,さらに下位のレイヤーにて熟練動作の特徴を表現した後,それらの情報を統合することによって識別率の向上が図れる可能性がある. また,過去の類似パターンを参考にしたロボット動作の効率的生成の提案についても,以前より研究を進めている対象物体の機能属性認識に関する一連の技術を応用し,当初計画通りに推進する所存である.
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Causes of Carryover |
初期の計画では,R3年度には小型双腕ロボットを購入し,モーションキャプチャ装置によって計測された人間の動作との差異を分析する予定であった.しかし,本研究を進める過程において,ROSシステム上で稼働する双腕ロボットシミュレータソフトウェアを利用することによって同等の研究ができる可能性があることが判明した. 一方で,モーションキャプチャ装置については,当研究室が保有している既存設備を使用する予定であったが,研究を遂行する過程で,人間のより詳細な動作の計測が必要なことがわかり,カメラ4台による既保有システムでは,計測範囲と精度が不足することが判明した. 以上のことから,現在までの研究成果に対応した計画変更として,R3年度に予定していた小型双腕ロボットの導入の代わりに,R4年度にモーションキャプチャ装置の高精度版を購入することにした.また,R3年度に成果発表先として予定していた国際会議IWAITがコロナ禍のためオンライン開催に変更されたため,海外出張旅費が不要となった.これらの要因により,R3年度の予算執行額については当初計画との差異が生じた.また,上記の計画変更により,モーションキャプチャ装置の高精度版導入が必要なことから,R4年度にこれを購入する計画である.また,R4年度に新たに必要となる助成金については,計画通り,国際会議ならびに国内シンポジウムでの成果発表に使用する予定である.
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Research Products
(3 results)