2021 Fiscal Year Research-status Report
Magnetic flux filtering rotors in fractional-slot concentrated winding induction motors
Project/Area Number |
21K04006
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
横井 裕一 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (80610469)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 誘導モータ / 分数スロット集中巻 / 磁束フィルタ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,回転子設計を抜本的に見直すことにより,固定子が分数スロット集中巻で構成された誘導モータのトルク特性を向上させる設計の実証と,設計理論の確立を目指すものである.本研究の目標を達成するために,2021年度は,当初計画していた①巻線コイル単体での磁束フィルタ機能の定式化と,②所望磁束フィルタ機能を有する回転子の設計法の確立を完遂し,2022年度実施予定の③試作モータの設計・製作に着手し始めている. 2021年度の研究実績として,①巻線コイル単体での磁束フィルタ機能の定式化により,任意のギャップ磁束密度分布に対して,コイルピッチをパラメータとして,巻線コイル単体での磁束フィルタ機能を定式化することができた.次に,②所望磁束フィルタ機能を有する回転子の設計法の確立により,①で得られた巻線コイル単体の磁束フィルタ機能を参考にして,所望の磁束フィルタを実現する巻線構成を構築することができた.この手順により,配置された巻線に対する磁束フィルタ機能の確認から所望の磁束フィルタを探索するというアプローチではなく,磁束フィルタを直接設計することができる.この回転子の設計法の妥当性を電磁界解析ソフトで確認することができた.さらに,③試作モータの設計・製作において,試作モータの設計として,①および②を用いて回転子の巻線および鉄心形状の理論設計を行い,さらに詳細な形状を決定するために電磁界解析ソフトを用いたシミュレーション設計を行なった.試作モータの設計はほぼ完了しつつある状況である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初,2021年度では,①巻線コイル単体での磁束フィルタ機能の定式化と,②所望磁束フィルタ機能を有する回転子の設計法の確立を計画していた.これらの実施項目を完遂し,2022年度実施予定の③試作モータの設計・製作に着手し始めている.そのため,当初の計画以上に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として,③試作モータの設計・製作における設計を速やかに完了し,外部委託する製作に移行する.製作が完了次第,2023年度実施予定の④試作モータを用いた実験検証を実施する.
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Causes of Carryover |
今年度は,コロナの感染拡大に伴い,参加した学会がオンライン開催となり,旅費が不要となったため,次年度使用額が生じた.また,次年度に計画している試作モータの製作において,昨今の材料費の高騰に伴い,試作モータの製作費が増加することが見込まれるため,生じた次年度使用額を増加分に充てることを計画している.
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