2021 Fiscal Year Research-status Report
Study of a waste water decomposition mechanism for the Ball lightning like discharge method controlling contact time duration and reaction areas
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21K04017
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
前山 光明 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00196875)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大気圧放電 / 水処理 / 活性種 / 難分解性物質処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度のことから、本研究の実験環境の整理を中心に作業を行った。 1) 「質量分析を用いた処理物質の分析手法の確立」 分解処理速度低下の原因として、分解生成物にあるとの予測より、処理作業中の試料のLCMS質量分析を行い、処理の経過とともにどのような物質が生成・消滅するかの測定手法の確立を行った。特に、従来は検出物質が有るか/無いかだけの測定であったが、濃度が既知の参照物質も加えて測定することで、精度は高くないが、おおよそ相対濃度が測定できることを使っている装置で確認した。なお、本試料のLCMS測定では、より再現性の高い測定とするために、処理溶液を質量分析装置に装着するまでの試料の取扱方法の確認を行った。 2) 「実験環境(温度と実験容器)によるIC水溶液の分解への影響の確認」 球雷放電によるIC分解処理に於いて、実験環境が分解処理へ影響しないかを確認した。特に、主に生成されるOHラジカルはフッ素についで酸化力が強く、また、その酸化力へ液体温度の温度の影響も考えられる。まず、それまで溶液や放電状況を観測しやすいように利用していたアクリル容器に替えてセラミック容器を用いて分解処理を行ったが、ほぼ変化の無い結果となった。また、吸光度IC濃度計に熱容量を極力小さくした温度計を組み込み、液体試料の濃度と温度をオンラインで測定した。溶液温度により、処理物質の自然分解速度の変化を確認したが、分解処理の速度に比べ、無視できるものであった。 3) 「球雷放電内電子密度、密度の分光計測」 球雷放電の生成機構が解明するための実験試料として生成された放電中のOHラジカル密度および電子温度の空間分布の測定を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験結果についての口頭発表までは行っているが、まだ、処理速度の得意性や本処理方法の性能向上に関係する原因がまだ得られいないので論文へ投稿できるまでは至っていない。質量分析を用いた処理速度への影響についてのデータはほぼ揃った。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に購入した高速度カメラによる生成される球雷の形成過程、および、この生成に大きな影響を与える水面からの水ジェットの状態の測定より、球雷の生成機構解明の資料とする。 また、本研究の計画書に従い、1)活性種と処理溶液との接触面積制御による難分解性排水処理性能への効果評価と処理性能の向上、および、2)分解生成物の実時間モニターを併用した処理経過の反応過程および球雷状放電による活性種生成機構の解明の研究を進める。
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Research Products
(3 results)