2021 Fiscal Year Research-status Report
路面駆動力を直接制御可能なインホイールアクチュエータの基礎研究
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21K04019
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
赤津 観 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (90361740)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アクチュエータ / 磁性エラストマ |
Outline of Annual Research Achievements |
タイヤの変形による駆動力を直接制御可能なアクチュエータにより, モータが回転してトルクを発生する従来のEV駆動システムに対してどれほどのエネルギー消費改善効果があるのかを明らかにする。ホイールのスポーク1本ずつに磁性エラストマとコイルからなる電動アクチュエータを配し, 磁性エラストマの弾性力を制御することでタイヤと路面の摩擦力を直接制御する。またアクチュエータが発電可能な利点を生かし,起電力が0になるように駆動アクチュエータを制御しタイヤの変形を最小, つまり最小のエネルギーで駆動力を発生させる。3年間の研究によりパワートレインの改善によるEVの電費向上効果(約30%)を実機実験を通して明らかにする。 本研究では研究期間3年をかけ, 電動スケータ用ホイールを提案アクチュエータを用いて製作し, 通常モータによる駆動と比較して30%の電費向上が可能かどうか, を明らかにする。 1年目は磁性エラストマとコイルによる単一アクチュエータの製作を目的として, 磁界印加時の発生力を力学と電磁気を考慮した連成解析により求めた。 アクチュエータの構造を磁性エラストマに磁界が通るようなE型コアを用い、E型コアの中心部にコイルを巻いてエラストマに磁界を発せいさせた。シミュレーションの結果、無負荷状態ならびに負荷状態でも変形および力の発生が確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目に実施した磁界-力学シミュレーションの結果から、エラストマの磁束密度や硬さを変更して力の発生がどのように変化するかを導くことができた。また実機の目途もついたことから順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目で得られた成果をもとに、E型コアと磁性エラストマの実機を用意して発生力の確認を行う。磁性エラストマは磁束密度と硬さ(磁性材料の含有割合)を変更した4種類を用意し、磁気エネルギーによる発生力と弾性力のバランスを確認し、適切な磁性材料の選択を行う。
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Causes of Carryover |
適切に執行した結果2200円の繰越が生じた。当該金額については消耗品の購入に充てる。
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