2021 Fiscal Year Research-status Report
EV向け電源システムの高信頼と高効率を両立するハイブリッド双方向チョッパの開発
Project/Area Number |
21K04038
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
逆瀬川 栄一 鹿児島工業高等専門学校, 電気電子工学科, 准教授 (30390503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳賀 仁 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (10469570)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 昇圧チョッパ / NPCインバータ / 電気二重層キャパシタ / 回生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、PHV等の電気自動車用電力変換器の高信頼性と小型高効率化を実現する「ハイブリッド電源双方向チョッパ」を開発する。本システムは複数の電源を持ち、電源構成を運転モードに応じて高効率に組換えることができる特長がある。電源の1つであるEDLCはバッテリ故障時の非常用電源としての機能を備え、自動車の信頼性を大幅に向上させると同時に回生動作、加速アシストを行うことにより高効率化とバッテリの長寿命化を実現する。提案回路はバッテリまたはEDLCの個別モードか直列接続モードに組換えが可能で、速度に応じて幅広い可変電圧運転を実現する。 従来の電気自動車では,単相昇圧チョッパと2レベルインバータが用いられているが,さらなる高効率化が求められている。その手法の一つとして,インバータに3レベル(NPC)タイプのTタイプインバータを適用する方法がある。本研究で提案する双方向チョッパは,Tタイプインバータに適した回路となっている。また,その比較対象として,二相昇圧チョッパにEDLCを追加した回路(従来回路)がある。従来回路は,単相昇圧チョッパの並列構成になっているため,バッテリーで直流リンク電圧制御を行い,EDLCで回生エネルギーを回収する方式となっている。一方,提案回路は,バッテリーとEDLCが直列接続になっているため,EDLCの充放電制御を行うための工夫として,スイッチを1つ追加した新たな回路構成になっている。 1年目は,まず従来回路の制御系設計を行い,シミュレーションにより動作確認を行うことができた。次に,電気二重層キャパシタ(EDLC)を用いて回生機能を強化したNPC昇圧チョッパを提案した。従来のNPC昇圧チョッパにEDLCとスイッチ1個を追加するのみでのエネルギー回生を行える新規回路を提案した。PSIMによるシミュレーションによって動作波形を明らかにし,回路方式,制御方式の有効性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度において,申請書において提案していた新しいEDLC付NPC昇圧チョッパ回路の有効性をシミュレーションにおいて確認することができた。ただし,EDLCの充放電を行う際に,出力電圧にスイッチングに伴う過電圧が生じる問題が明らかになった。2年目はその対策についても検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は,新しいEDLC付NPC昇圧チョッパ回路の有効性を実機において検証する。またEDLCの充放電を行う際に,出力電圧に生じる過電圧を低減するための対策についても検討する。
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