2023 Fiscal Year Annual Research Report
複数のLED光変調サブキャリアの空間コヒーレンス合成による高速可視光通信
Project/Area Number |
21K04047
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
中條 渉 名城大学, 理工学部, 教授 (40292289)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 健太郎 名城大学, 理工学部, 准教授 (40583878)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 可視光通信 / イメージセンサ / ローリングシャッター / 空間分割多重 / 波長分割多重 / デジタルサイネージ / 均等色空間 / ダイバシチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,LED照明やディスプレイを送信機,イメージセンサを受信機に用いる.多数のインコヒーレント変調光をイメージセンサで受信し,空間コヒーレンス合成を実現する.5つの技術を開発した. (1)LED照明光とイメージセンサによる空間合成技術:スマートフォンのディスプレイと室内カメラを用いた空間分割多重の低輝度化とデータレート向上,物理層セキュリティの強化を図った.周囲光の影響を受け難い技術として,空間4パルス位置変調を用い,閾値学習を行わないシンボル判定技術を開発した. (2)複眼カメラによる空間合成技術:液晶ディスプレイバックライトによる位相シフトキーイング(PSK)変調の複眼カメラによる信号点補償技術を開発した.重畳画像とバックライト変調による信号点変動を補償し,4相PSKと8PSKでビット誤りのない特性を実現した. (3)液晶ディスプレイバックライトの空間合成技術:画像を重畳した液晶ディスプレイバックライト変調に最適な逆パルス位置変調(I-PPM)と可変パルス位置変調(VPPM)を評価した.明るさ75%ではI-4PPMのビット誤り率がVPPMより低く画像重畳に最適であることを明らかにした. (4)ディスプレイ映像に重畳されたデータ信号の空間合成技術:これまでに提案した複数の色度成分を用いたダイバシチ変復調技術,および,セグメンテーションを用いた変復調技術について,実機実験による性能評価を行い提案技術の有効性を明らかにした. (5)フォトダイオード(PD)アレイ受信機による空間合成技術:LED送信機をカメラで識別し,PD受信機を追尾させる技術を開発した.近赤外LEDとPDで構成するバックホールの物体検出とモータ角度制御で,スループット600Mbps,±0.2度の光軸合わせを実現した.
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