2022 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation and Implementation of Parallel Optical Wireless Communication System Resistant to Beam Spreading
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21K04062
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
松元 隆博 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (10304495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井田 悠太 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (20711229)
小嶋 徹也 東京工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (20293136)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 水中通信 / 散乱 / ビーム広がり / 光CDMA / 光ZCZ系列 / 光OFDM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,海中で光を伝送するときに生じる散乱によって生じる光ビームの広がりによる干渉を抑圧し,かつ複数機器による同時通信が可能な高速光無線通信方式の実現を目指す.これは複数の送信局の識別と光の散乱によるビーム広がりの干渉を抑圧するための空間軸方向に施した符号分割多元接続(CDMA;Code Division Multiple Access)技術と時間軸方向に施した光無線通信に適した直交周波数分割多重(OFDM;Orthogonal Frequency Division Multiple Access)技術によって実現する.なお,ここでは電波による場合と異なり,負の振幅が使用出来ないことを考慮した方式を考える.CDMAで用いる系列は系列数が数学的上界を満たした上で,系列間で直交し,かつ光通信のために正の値のみを要素とし,また空間軸方向への拡散に使用するために2次元の系列を設計する.また,OFDMでは,その基底帯域信号が実信号でかつ正の値のみになるような新しい直交変換を適用することを検討する.また,その際に信号処理の複雑化による回路規模と電力の増大が問題になるが,その小規模化と省電力化についても検討し,実用的なシステムの実現を目指す. 令和4年度は,光無線通信に適したOFDM方式の検討とその方式のBER(Bit Error Rate)特性を計算機シミュレーションによって評価した.光無線通信で光の強度で変調するために,まず基底帯域信号が実数値となる新しい直交変換を提案した.但し,この直交変換は負値をとるためにバイアス信号を与える必要がある.それとは別に,基底帯域信号が1と0の2値となる新しい直交変換を提案した.これは非負値であるためにバイアスが必要ない.これらの方式のBER特性を計算機シミュレーションによって比較した. これらは国内のシンポジウムや国際会議で今後発表予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナの影響で対面による研究について議論する時間が制限されたことと,研究代表者の大学異動により研究室の立ち上げがスムーズにいっていないため.
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Strategy for Future Research Activity |
まずは新しい大学での研究体制を整えることに注力する.また,新型コロナの影響により,対面で研究について議論する時間が制限されているが,オンライン会議システムを有効に利用して研究の推進に努める.
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響で,学外発表の機会が制限されたために今年度の使用額が少なかった. 次年度は学会で発表を行うために研究費を使用する予定である.
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Research Products
(8 results)