2021 Fiscal Year Research-status Report
Improvement of indoor localization accuracy by Wi-Fi radio waves using neural network
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21K04065
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
相河 聡 兵庫県立大学, 工学研究科, 教授 (80448761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 真一郎 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (10514391)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 無線LAN / 位置推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
街中などにすで広く利用され,アクセスポイントが多数設置されている無線LANを利用し,新たなハードウェアの設置なしに,事前測定のみで位置推定を行い,その結果を用いた様々なサービスを実現することを目的とする。ユーザはスマートフォンに本研究で開発したアプリケーションをインストールすることだけで,提供サービスを受けることができるもの。本研究では機械学習および無線伝搬環境を考慮して,位置推定の高精度化,簡易化を図る。研究は実利用アリアにおいて,開発したアプリケーションをスマートフォン実機にインストールして実験的に行い,得られたデータは機械学習解析ツールを用いて解析する。本課題ではFinger Print技術を用いて,無線LANアクセスポイントからのRSSI(受信強度)による位置推定を研究する。特に機械学習により高精度化する。主に次の4つ観点から研究を行う。 ①CNN, ResNetの適用:2次元座標でのCNNによる位置推定で層数を増加させるにあたり,ResNetを適用することで勾配消失問題を解決し精度向上を図る研究 ②回帰モデルの適用:連続的な位置を推定するため,回帰問題として位置推定を扱う。このため,座標にとらわれず,連続的な位置におけるRSSI測定データを収集し,これを用いて位置推定する研究 ③RNN, LSTMの適用:RNNによりユーザ端末の過去のRSSIを用いて位置推定する。特にLSTMによりユーザ移動経路を利用した推定を行う研究 ④条件付確率の適用:環境のモード変化によりRSSIが混合正規分布となる場合に,複数地点ユーザのRSSIによる更新DBの分散に対して条件付き確率を利用する研究
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概要に示した4テーマのうち,現在まで特に①および③を中心に研究を進めた。 テーマ①:座標間推定には空間/時間的平均化が有効である。本申請ではCNNにおいて精度向上を図るため,層数増による勾配消失問題解決のため,ResNetの適用を研究した。CNN,ResNetのパラメータが位置推定における最大誤差,平均誤差へ与える影響を実験的に検討した。 結果として,利用エリアの大きさや環境の複雑性から適当な層数の関係があることが明らかになり,CNN,ResNetの設計例を示した。これについて,研究会,国際会議棟の外部発表を行い,論文投稿中である。 テーマ③:RNNで直前までの位置でのRSSIをフィードバックする位置推定法を研究した。さらに発展させて,LSTMによる推定を解析した。また ,このシステムをAndroid端末に搭載し,様々な人の移動に対して,その効果を実験的に確認した。また,学習のために必要となるデータを効率的に取得する手法を提案した。これについては,研究会,国際会議棟の外部発表を行い,論文が掲載された(現時点で早期掲載)。 また,テーマ③については時系列情報を利用するためカルマンフィルタおよびパーティクルフィルタの適用し,座標間での推定を含めて精度向上を図り,実験的にその効果を確認した。これについては,研究会,国際会議棟の外部発表を行い,論文が掲載された(現時点で早期掲載)。 さらに,ユーザが位置推定した際のデータを以降の位置推定に利用することを検討した。とに,ユーザが測定した位置によってそのデータが使えるか否かを判断する手法を提案し,その効果を明らかにした。これについては,研究会,国際会議棟の外部発表を行い,論文が掲載された(現時点で早期掲載)。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに検討した①,③に加え,テーマ②,④の検討を行う。さらにこれらの技術を統合した総合特性について実験的に明らかにしていく。テーマ②,④については以下の通りである。 テーマ②:一般的なFinger Printはあらかじめ離散座標で測定されたRSSIを学習して位置推定を行う。これは座標を選択する分類モデルである。一方,ユ ーザ位置とRSSIは連続的でため,連続的位置における測定が理想である。そこで連続する位置とRSSIの関係から回帰モデルによる位置推定の研究を行う。多地点でのRSSIと位置の組を得る必要があるため,位置推定を行うユーザの測定RSSIを用いる方法を検討する。第二にRSSIの自動測定系を開発する。定速移動台車に連続的に自動測定アプリケーションをインストールした端末を搭載する。 テーマ④:FP方式においては前述の通り事前測定RSSIとユーザRSSIを比較して類似度を算出する。ここで,分散したRSSI測定値を用いて類似度 を算出する手法を提案する。具体的には,RSSIを測定するごとに値を分布として残し、その分布とユーザの測定した結果を比較し位置推定する 。 研究方法いずれのテーマにおいても,既開発のAndroidアプリで測定したRSSIデータをもとにPC上でNNを構築し推定精度改善の解析を行う。ここで提案したNeural Networkをスマホに搭載し,実証実験で特性を評価する。必要となるのは,実測のために,Androidスマートフォン/タブレット端末,PC となる。解析用ソフトはオープンソースであるTensor flowなどを用いる。解析,アプリケーションソフトは研究室内で内製する。これにはGPU を搭載する高性能PCが必要となる。また,RSSIの自動測定用には市販定速移動台車とこれに合わせたスマホ搭載アプリの開発を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナの蔓延のため,対外発表がリモートになったため変更となった。同じ理由で屋外での実験を縮小し,一部をシミュレーション,データ解析によるものに変更したため。
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Research Products
(14 results)