2023 Fiscal Year Annual Research Report
光学式磁界センサとゴーストイメージングを用いた三次元磁界分布情報の取得
Project/Area Number |
21K04082
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
田上 周路 高知工科大学, システム工学群, 准教授 (80420503)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 磁界分布 / 信号源位置推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
光学式磁界センサを用いた三次元磁界分布情報の取得に関して,測定対象を磁気微粒子などの微小磁気信号源とすることで微弱な磁場信号の信号源推定を実施した.高空間分解能化による位置推定精度の向上が期待できるが,測定時間の増大や信号対雑音比の悪化がトレードオフとして存在していた.また,磁気微粒子からの信号発生には励起磁場の印加が必要であり,従来の研究では非常に強力な励起磁場を印加することで磁気微粒子の非線形応答の利用や信号強度の増大を実現していた.一方で,人体へ曝露できる磁界強度はガイドラインによって定められており,これを遵守する必要があった.本研究ではこれらの課題に対し、ゴーストイメージングなどの単一画素計測を測定に組み込み,高空間分解能化や環境磁場ノイズへのロバスト性を実証した.さらに,圧縮センシングを取り入れることで測定時間の短縮を実現し,従来の30%のデータ点数で位置推定が可能であることを実証できた.これらの測定には1マイクロテスラ以下(200 kHz)の励起磁場を使用しており,人体へ曝露可能なガイドラインを遵守しつつ磁気微粒子からの信号取得を実現できた.さらに,単一画素計測の手法を用いて三次元磁界分布情報を取得するアイデアを実証するためのシミュレーションを行い,その妥当性を確認した. これらの成果は10件の国内会議での発表(うち招待3件)と5件の国際会議での発表(うち招待3件),1件の国内特許申請となった.
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