2021 Fiscal Year Research-status Report
半自律型分散協調農場モニタリング制御システムの構築と検証
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21K04104
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
畑中 健志 東京工業大学, 工学院, 准教授 (10452012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 淳矢 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (60824563)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 農場モニタリング / ドローンネットワーク / 半自律制御 / 分散協調制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,申請書に以下の課題について研究を実施した. 課題1:安定な協調の実現を保証する半自律型分散協調制御アーキテクチャの設計 課題2:人の特性学習と自律性決定機構の設計 課題3:検証実験の実施 課題1については受動性と呼ばれるシステム論に基づいて,安定性を理論的に保証するアーキテクチャおよび人間が満たすべき性質を導出することに成功した.また,シミュレータを用いた被験者実験を行い,制御性能,人間負荷などあらゆる観点から提案システムの有効性を検証した.課題2についてはガウス過程回帰に基づく人間モデルの構築と分散情報に基づく自律性決定機構の設計を行い,被験者実験を通して,提案メカニズムが制御性能と負荷の両面で手動制御を大きく上回ることを確認した.以上の成果は,来年度出版予定の書籍『Cyber-Physical-Human Systems: Fundamentals and Applications』への掲載が決定された.また,3次元空間上の操作を補助するため,VRインターフェースを用いたシステム構築と,VR技術が人間に与える影響について解析を行い,その成果は現在国際会議論文投稿に向けて原稿執筆中である.課題3については,本学の実験フィールドRobot Zoo SkyにおいてVR技術を利用した半自律協調制御システムの構築に成功した.当初予定したスマート農業教育研究フィールドを利用した屋外実験についても順調に整備が進められており,屋外制御実験用のドローンの選定や制御に必要となる整備項目を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
申請段階であげた3つの課題すべてについて期待した研究成果を得ることができ,さらに当初の予定よりも早期に一流の書籍へのpublicationに結び付けることができたため.また,当初は予定していなかった研究として,マルチドローン協調制御技術の農業への展開を見据えたAngle-aware Coverage Controlという新たな協調制御法を提案することに成功し,IEEE Control Systems Lettersおよび2022 American Control Conferenceに採録されるなどの成果を残せたため.さらに,本成果を元に,2022 IEEE Conference on Control Technology and Applicationsにおいてワークショップ『Control Systems and Robotics in the framework of Agriculture 4.0』を提案中であり,農業とドローン制御の融合に関する国際的な旗振り役としての地位確立が具現化しつつあるため.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は屋外実験システムの更なる整備および実験に注力する予定である.ドローンのローカライゼーションや通信インフラの構築に始まり,リアルタイム制御のループを閉じるまでが次年度のマイルストーンとなる.また,課題1については本年度実装したものとは異なるアーキテクチャも考案済みであり,VRを含めた更なる検証が必要となる.さらに,ロボットの姿勢も考慮したfull 3Dの運動協調も課題となる.課題2については,ここまでは2Dのロボット操作に特化してきたが,3次元への拡張が急務となる.
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Research Products
(8 results)