2021 Fiscal Year Research-status Report
Systematization of the control theory on servo systems driven by smart material-based actuators
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21K04129
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
陳 新開 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (50273347)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ヒステリシス / スマートマテリアル / アクチュエータ / サーボ系 / 高度化制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度において、まず、今までの成果を踏まえ、stop operatorやリレーなどを参考にし、入力に関するnon-smooth型非対称記憶要素を考案した。そして、外部及び内部の環境に依存する時変密度関数を開発し、密度関数と記憶要素の累積によってヒステリシス特性を表せるような静的モデルを提案した。それから、入出力の位相差や負荷等の外部要因などを考察し、これを表現できるような非線形ダイナミックスを構成した。それから、非線形ダイナミックスとヒステリシスの静的モデルを併せ、パラメータによって特徴づけられた動的非線形モデルを構築した。ここで、パラメータの分離・非干渉化などを行い、パラメータの唯一性を確保した。それから、non-smooth逐次最適同定法を開発し、その収束性及び有効性を検証した。続いて、合成した複雑なシステムに対し、パラメータ(ヒステリシスの密度関数と合成したものを含む)で特徴付けた拡大数式モデルを構築し、制御則構成に必要最小限のパラメータをオンラインで推定するための適応アルゴリズムを提案した。続いて、これらの推定に基づき、設計パラメータでシステムの出力を制御できるようなロバスト制御則を合成した。ここで、動的システムのモデル不確かさの対策もロバスト制御設計に取り入れた。さらに、閉ループシステムの安定性を解析した。最後に、計算機シミュレーションを行い、提案制御法の有効性を検証し、設計パラメータの選択基準などを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度において、当初に提出した研究計画に沿って研究を進めてきた。研究目的の研究課題1及び研究課題2を取り込んで、比較的満足できる結果を得ることができた。
研究課題1:新型アクチュエータに対し、その内部入出力関係を考察するうえ、出力と負荷などの外部環境との干渉関係も研究し、サーボ系制御設計に利用できるような動的数式モデルを構築し、同定アルゴリズムを提案する。
研究課題2:提案した動的ヒステリシスモデルを入力側に含む動的システムに対し、動的ヒステリシスモデルの出力情報を要求せずに、グローバルシステムの入力・出力情報だけを用い、その非線形ロバスト適応制御法を設計する。
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Strategy for Future Research Activity |
当初に提出した研究計画に沿って、研究課題2をさらに考察しながら、研究課題3・研究課題4・研究課題5を取り上げて、研究を進めていく。 研究課題3:オンライン計算量を減らす及び制御性能を保証するために、データ駆動型性能評価機構を設計し、推定パラメータのセルフチューニング機構を提案する。
研究課題4:圧電アクチュエータや超磁歪アクチュエータなどで駆動される単軸ポジショナに対し、高性能ロバスト制御を実現する。
研究課題5:提案した動的ヒステリシスモデルを入力側に含む動的システムの制御理論を干渉関係のある多入出力システムへ拡張し、実システムによって検証する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、予定された国内・国際会議はオンラインになったり或いはキャンセルされたり、旅費は要らなくなった。また、コロナ禍のため、機器の納期は大幅に遅れることになり、機器の購入ができなかった。 次年度において、これらの未使用経費は国内・国際会議の参加及び機器の購入に使用される予定がある。
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Research Products
(12 results)