2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Multi-Objective Topology Optimization for Photonic Devices with Desired Properies
Project/Area Number |
21K04169
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻 寧英 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (70285518)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 光デバイス / 自動最適設計 / トポロジー最適化 / 有限要素法 / ビーム伝搬法 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的の特性を与えるだけで最適なデバイス構造をトポロジーまで含めて設計するトポロジー最適設計法の開発を進めており,実際に様々な問題に適用して3次元光導波路デバイスを含めて目標の特性を実現するデバイスが設計できることを確認してきた.本年度は,これまでの知見を活かしつつ,実際の作製を考慮して構造に制約を設けた設計についても積極的に検討を行った.具体的にはモザイク状構造の設計を効率的に行うために随伴変数法を応用し,ミリ波帯での様々な特性を持ったデバイスが設計できることを確認した.この手法は光領域への応用も容易で,従来のDBSなどでの最適設計に比べて設計効率が高い.また,変換光学を応用した光素子の最適設計についても検討を進めた.ビーム伝搬法を活用した設計のため,長手方向に構造不連続がない素子について変換光学を用いて等価直線導波路に置き換えての解析設計を可能にし,様々なモード変換素子の設計例を示した.このような素子は実際の作製が比較的容易で実用上のメリットが高いと思われる.方向性結合型の素子の設計への応用も検討を進めている.また,様々な光学効果を取り入れた素子の最適設計についても検討を進めた.特に非線形カー効果を利用した光デバイスの解析設計では,従来の反復有限要素法の反復法を改良し,解の安定性と効率を大幅に改善することができた.また,有限要素法そのものの解析効率を高める試みとして新たにPUFEMの検討を進め,2次元,3次元の基本的な素子の解析を大幅に効率化できることを示した.最適設計においては大域的な最適解の探索をいかに効率的に行うかが重要であり,最適化手法として新たに共分散行列適応進化戦略CMA-ESやベイズ最適化の活用を積極的に進め,随伴変数法による感度解析と併用することで効率的な解探索が行える可能性を示した.
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