2021 Fiscal Year Research-status Report
Study on Multidimensional Extension of Open-System Microwave Heating
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21K04175
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三谷 友彦 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (60362422)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | マイクロ波 / マイクロ波加熱 / 電磁界結合 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、無線電力伝送分野での研究が進展している電磁界結合をマイクロ波加熱に応用し、金属筐体で囲わない開放系でも電磁波漏洩がほとんどないマイクロ波加熱を実現することである。開放系マイクロ波加熱の実現は、様々な化学分析機器との同時併用によるその場観察が可能となるだけでなく、金属壁境界条件に囚われない多様な電磁場分布が形成できる。本研究では、電磁界結合を多次元拡張することにより、多数の試料を同時かつ均一に加熱する開放系マイクロ波加熱の実現を目指す。加えて、電磁界モードや電磁界分布、試料でのマイクロ波吸収電力、装置からのマイクロ波漏洩電力などを定量的に評価することにより開放系マイクロ波加熱の有効性を明らかにする。 今年度は、複数試料の同時加熱を目指し、1次元方向に電磁界結合共振器を複数設置した電磁界結合型マイクロ波加熱設計を電磁界シミュレーションにより実施した。シミュレーション結果より、従来の2試料の同時マイクロ波加熱に加えて、4試料および6試料の場合においても共振器を1次元方向へ展開することにより、同時にマイクロ波加熱ができることを確認した。また、1次元方向に対して広範囲の加熱むら低減を目指した取り組みとして、0次モード共振器を利用した電磁界結合型マイクロ波加熱の基礎研究、および2次元展開を目指した軌道角運動量(OAM: Orbital Angular Momentum )モードを利用した照射型マイクロ波加熱の基礎研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の当初計画では、電磁界結合型マイクロ波加熱の2次元拡張を実施する予定であったが、1次元方向の拡張において重要かつ有益な加熱方法の可能性が見いだせたことから、1次元方向の電磁界結合型マイクロ波加熱の研究を重点的に行った。その結果、今年度において6試料までの同時マイクロ波加熱の実現を見通せた。また、当初計画では述べなかった斬新的な研究として、0次モード共振器を利用した電磁界結合型マイクロ波加熱の基礎研究を実施し、広範囲の加熱むら低減が実現できる可能性を原理的に示した。加えて、電磁界結合型以外の開放型マイクロ波加熱として、軌道角運動量モードを利用した照射型マイクロ波加熱の基礎研究も実施しており、2次元拡張の研究も実施している。以上より、研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、今年度に実施した研究内容を深く考察して、電磁界結合型マイクロ波加熱の2次元拡張を目指す。電磁界シミュレーションによる装置設計は今年度も順調に進んでおり、次年度以降も重点的に取り組む。ただし、半導体不足や輸送関係等の影響により、実証実験に用いる実験機器あるいは消耗品の長納期化および入荷遅れが散見された。次年度以降の実証実験においては、これらの状況を念頭に置いて実施する予定である。
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Causes of Carryover |
半導体不足や輸送関係等の影響により、実証実験に用いる実験機器あるいは消耗品の長納期化および入荷遅れが散見された。次年度以降の実証実験においては、これらの状況を念頭に置いて実施する予定である。
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Research Products
(7 results)