2023 Fiscal Year Annual Research Report
Study to verify the applicability of in-situ vender element method intended for the embankment
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21K04248
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
田口 岳志 秋田大学, 理工学研究科, 助教 (00452839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 俊寛 秋田大学, 理工学研究科, 准教授 (80312693)
鈴木 素之 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (00304494)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ベンダーエレメント試験 / 堤体盛土モニタリング / 原位置簡易型 / 堤防決壊検知 / 安定処理土 |
Outline of Annual Research Achievements |
【最終年度に実施した研究成果】 昨年度に試作した透水型ベンダーエレメント試験装置を用い,粒度を変化させた珪砂供試体のせん断波速度の変化(波形の変化)および排水された水の濁度を視覚的に評価した。その結果,細粒分含有率5,10,20%のもので,せん断波速度の時間に伴う減少傾向を明らかにすることができた。また,その傾向は透水開始から20分程度までが顕著であり,排水の濁度変化もこのときが最も大きいことが分かった。さらに,透水前のドライ状態の土試料に下部から浸水させた場合にもせん断波速度は減少傾向を示し,供試体下部から中央部に水が到達するさいに,顕著な変化を確認した。 【研究期間全体を通じて実施した研究成果】 3年間の研究期間において,堤体盛土を対象とした原位置簡易型ベンダーエレメント法の適用性検証に成功したといえる。当初はセメント改良土部のみを対象としていたが,透水型ベンダーエレメント試験装置の試作により,原土を対象として調べることができた。また,簡易的な土層実験においても,透水に伴うせん断波速度の変化(波形変化)を確認できており,計画段階において目標とした「浸水・透水にともなうせん断波速度」の変化を室内実験で確認することができた。すなわち,将来的に原位置で行うベンダーエレメント試験の妥当性を証明した。ただし,当初計画で予定していたデモ機の試作にまでは及ばなかった。このことは,ベンダーエレメント試験の計測部が極めて脆弱なため,現地盤への貫入がうまくいかなかったためである。このこから当該研究は,次のステージに移行しており,「硬い地盤材料に折損しやすい計測部材を安全に貫入させる技術」の開発を平行して進めていく予定である。
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