2023 Fiscal Year Annual Research Report
パイピング現象を考慮した微視的アプローチに基づく新たな斜面崩壊予知手法
Project/Area Number |
21K04263
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
荒木 功平 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 准教授 (00600339)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | パイピング / 斜面崩壊 / 土砂災害 / 飽和度 / 不飽和土 / 間隙比 / 粒径加積曲線 / 斜面安定 |
Outline of Annual Research Achievements |
滑り面下地盤が緩い場合よりも密な方が境界面で崩壊しやすいことを明らかにした.土中水分変動に基づく粘着力変動を考慮した斜面安定解析では,間隙比・飽和度が大きくなると,崩壊確率が増加した.斜面崩壊確率は危険性の高い場合のみ顕著に変動する特性を有す.一度目の降雨で斜面崩壊が起こらなくても,二度目以降の降雨で斜面崩壊が発生する場合がある.降雨に伴い,細粒分の流出等に伴う間隙比の増加等,物理特性の変動が起こる.複数回めでの降雨による斜面崩壊の発生は,一度増加した間隙比がもとに戻らず,危険度が上昇し続けた結果と考察した.現地実験結果から,降水により斜面内の粒径加積曲線は全体的に右側に移動し,傾きが大きくなることがわかった.粒径の小さな土が流されることで,平均粒径が大きくなり,均等係数が減少することで,平均間隙径が増加し,透水係数・浸透速度・浸透流量が増加し,細粒分の流出が助長される.これらより,パイピング現象はサイクル的・時間的に発展していくと考えられることを実験結果及び解析結果の両方から述べた.有査読論文において7編が掲載を認められた。その他、以下の受賞に繋がった{1}2024年3月2023年度土木教育賞, 公益社団法人土木学会教育企画・人材育成委員会高等専門教育小委員会{2}2024年3月2023年度研究奨励賞優秀賞,日本高専学会{3}2023年2月令和4年度国立高等専門学校機構学生表彰, 国立高等専門学校機構{4}2022年10月土木学会全国大会第77回年次学術講演会 優秀講演者賞, 公益社団法人土木学会 [5]2022年8月第57回地盤工学研究発表会 優秀論文発表者賞, 公益社団法人地盤工学会[6]2022年5月令和4年度土木学会中国支部研究発表会 若手優秀発表者賞, 公益社団法人土木学会中国支部
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Research Products
(8 results)