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2021 Fiscal Year Research-status Report

Analysis and promotion of resident evacuation behavior with explainable machine learning (XAI) model

Research Project

Project/Area Number 21K04301
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

高木 朗義  岐阜大学, 社会システム経営学環, 教授 (30322134)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 杉浦 聡志  北海道大学, 工学研究院, 准教授 (30648051)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords避難行動 / 豪雨災害 / 機械学習 / AI / XAI
Outline of Annual Research Achievements

近年頻発する豪雨災害では様々な要因により人的被害が発生しており,住民避難の促進に関する課題に対して依然として取り組む必要がある.本研究では,機械学習モデルを用いて住民避難選択行動モデルを構築し,eXplainable AI (XAI)という技術を用いて住民避難選択行動の要因を分析した.具体的には,平成30年7月豪雨時の岐阜県と西日本の調査データ,令和元年台風19号の東日本の調査データに対してXAIのPI分析およびPD分析により,避難/非避難および避難場所選択に影響をもたらす要因を明らかにした.
本研究では,PI分析およびPD分析を用いて各地域の住民避難行動の行動変容に影響をもたらす要因を整理した.岐阜県の調査データでは,事前に避難経路や避難場所を確認することや,地域とのつながりを持つことが避難の選択に影響をもたらすことが明らかになった.西日本の調査データでは.過去の被災経験や,災害の危険性の理解が避難の選択に影響をもたらすことが明らかとなった.東日本の調査データでは,避難情報として避難指示(緊急)を取得していたこと,本災害以前の避難経験が避難の選択に影響をもたらすことが明らかとなった.また,すべての地域を通じて,避難の選択には災害の危険性を正しく認知すること,災害や避難の実体験が強く影響することが明らかになった.PI分析およびPD分析における各地域の結果の整理より,住民避難行動の行動変容に影響をもたらす要因を抽出した.
統計手法を用いた住民避難行動分析から得られた知見と本研究の分析から得られた知見を比較することで,機械学習モデルによる非線形仮定の分析の特徴を考察するために,PI分析による要因抽出を行う際の条件を再調整する必要があることを明らかにした.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

本研究では,次の4つの内容を予定している.(1)直近3年間で収集した統一的な項目で構成される住民避難行動アンケート調査データに対して,統計手法を用いて比較分析することにより,災害状況や地域条件との関係性を踏まえた上で,住民避難行動の共通点や相違点を明らかにする.(2)ロジットモデルを用いて住民避難行動の特性を明らかにする.(3)説明可能な機械学習モデルを用いて住民避難行動モデルを構築し,それらを比較分析することにより,住民避難行動の特性を明らかにする.(4)説明可能な機械学習モデルを用いて住民避難行動を促進する施策を提案する.
このうち,(1)(3)については高木が中心となり,(2)については杉浦が中心となって,研究を進めた結果,計画以上の研究成果を獲得している.(1)については学会発表し,査読付き論文として投稿済みである.また別の岐阜県データを用いた研究成果を示した査読付き論文が既に雑誌に掲載済みである.(3)については査読付き論文として5月18日に発行された論文集に掲載された.

Strategy for Future Research Activity

本研究で使用したXAIによる分析は,独立変数の組み合わせによって生じる結果への影響を挙げた.しかしながら,本研究では各要因を個々に扱う分析に留まったため,複数要因の組み合わせはできていない.機械学習モデル(AI)の特長は,複雑な要因間を関係性を踏まえてアウトプットされることであるため,今後の課題としては,複数要因のどのような組合せが住民避難行動に影響を及ぼすのかを分析する必要がある.そこで,個別の要因を抽出する従来手法を解読した上で,複数要因を抽出する手法を開発することで,この課題を解決していく予定である.

Causes of Carryover

コロナ禍のために学会がオンライン開催となり,旅費・交通費を使用しなかった。

  • Research Products

    (8 results)

All 2022 2021

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results,  Open Access: 2 results) Presentation (5 results)

  • [Journal Article] 説明可能な機械学習モデルを用いた豪雨時における住民避難選択行動の要因分析2022

    • Author(s)
      塚本 満朗、高木 朗義
    • Journal Title

      土木学会論文集D3(土木計画学)

      Volume: 77 Pages: I_181~I_191

    • DOI

      10.2208/jscejipm.77.5_I_181

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 洪水・土砂災害リスクの認知と住民避難行動の実態-令和2年7月豪雨災害における岐阜県を事例に-2021

    • Author(s)
      髙木 朗義、小山 真紀、井草 正人、藤井 孝文、岩垣津 信太朗
    • Journal Title

      自然災害科学

      Volume: 40 Pages: 93~110

    • DOI

      10.24762/jndsj.40.S08_93

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 104.地区防災力向上のためのアンケート調査を用いたコミュニケーション手法―岐阜県における5つの実践事例―2021

    • Author(s)
      東善朗、髙木朗義
    • Journal Title

      C+Bousai(地区防災計画学会誌)

      Volume: 22 Pages: 53~63

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 371.継続的な住民避難行動調査の必要性―H30,R元,R2豪雨災害における住民避難行動データの比較分析を通して―2022

    • Author(s)
      塚本満朗、髙木朗義
    • Organizer
      令和3年度土木学会中部支部発表会
  • [Presentation] ハザードマップ確認と災害リスク認知と住民避難行動の関係性-令和2年7月豪雨災害における岐阜県を事例に-2021

    • Author(s)
      髙木朗義、小山真紀、井草正人、藤井孝文、岩垣津信次朗
    • Organizer
      16回防災計画研究発表会
  • [Presentation] 365.説明可能な機械学習モデルを用いた住民避難行動の要因分s系-岐阜県における平成30年7月豪雨災害を事例に-2021

    • Author(s)
      塚本満朗、髙木朗義
    • Organizer
      第40回日本自然災害学会学術講演会
  • [Presentation] 継続的な住民避難行動データの収集と分析-H30,R元,R2豪雨災害時における住民避難行動アンケート調査と収集データの比較を通して-2021

    • Author(s)
      髙木朗義、塚本満朗
    • Organizer
      第64回土木計画学研究発表会
  • [Presentation] 362.説明可能なAI(XAI)を用いた豪雨時における住民避難選択行動の要因分析2021

    • Author(s)
      塚本満朗、髙木朗義
    • Organizer
      第63回土木計画学研究発表会

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Published: 2022-12-28  

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