2023 Fiscal Year Research-status Report
コンクリート製品のリモート生産管理システムのプロトタイプ開発
Project/Area Number |
21K04332
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
杉山 央 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 教授 (50344015)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | コンクリート / 調合 / 養生 / シミュレーション / モニタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
コンクリート製品のリモート生産管理システムのプロトタイプを構築するために、本研究では①コンクリート製品の形状・寸法・調合・製造条件が温度履歴・含水率・強度発現に及ぼす影響を明らかにするための実験、②コンクリート製品に最適な調合および養生計画を導出する計算モデルの提案、③センサ等を利用したコンクリート製品のモニタリング計測技術の調査・実験、④モニタリング計測データをもとに製造工程をリモート管理する技術の提案、⑤コンクリート製品にICタグを取り付けて製造過程の履歴情報を記録・保存するトレーサビリティ管理技術の提案、⑥前記の基礎技術を統合したシステムのプロトタイプ構築を行う。 2021年度には、②の計算モデルを構築した。すなわち、研究代表者がこれまでに開発を進めてきたコンクリート部材の発熱、熱伝導、水分移動、強度発現のシミュレーション技術を発展させ、工場で生産するコンクリート製品にも適用できるようにした。 2022年度には、現場で施工するコンクリート部材とは異なるコンクリート製品に特有の加熱養生、早期脱型などの製造条件も考慮した上で①の実験を実施した。その実験結果を利用して、②の計算モデルの諸係数の数値を設定した。また、③のセンサ等を利用したコンクリート製品のモニタリング計測技術に関する調査・実験を行った。 2023年度には、④のモニタリング計測データをもとにしたリモート管理技術および⑤のICタグを利用したトレーサビリティ管理技術について検討した。また、2022年度の研究成果の一部を日本建築学会技術報告集に投稿し、採用・掲載された。 2024年度には、コンクリート製品の実工場において検証実験を行う機会が得られる予定であり、③のセンサ等を利用したコンクリート製品のモニタリング計測技術の実証実験を行う計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度に計画していた実験が2022年度に先送りになる等の遅れが生じたが、2022年度にはある程度挽回することができ、順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度には計画していた実験が行えずに大幅な遅れが生じたが、2022年度にはある程度挽回することができた。2023年度にはモニタリング計測データをもとにしたリモート管理技術およびICタグを利用したトレーサビリティ管理技術について検討するとともに、それまでの研究成果を学術誌に投稿し、採用・掲載された。 2024年度には、コンクリート製品の実工場において検証実験を行う機会が得られる予定であるため、これまでに提案した技術の実証実験を行う計画である。また、それらの研究成果を学術誌に投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
順調に研究が進み、有益な成果が得られたので、実工場での検証実験、日本建築学会論文集への論文投稿、日本コンクリート工学会年次大会や日本建築学会での成果公表を予定している。このため、検証実験に必要な物品購入、論文投稿費や成果公表に必要な旅費に使用する予定である。
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