2022 Fiscal Year Research-status Report
統一的基準による鋼構造部材の破断予測手法に関する研究
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21K04340
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
水島 靖典 兵庫県立大学, 環境人間学部, 講師 (90554767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 泰彦 株式会社竹中工務店 技術研究所, 建設材料部, 研究主任 (30554761)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 鋼構造 / 破断 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は2021年度に引き続き、試験体形状を変化させることで応力状態を変化させた低サイクル・極低サイクル疲労試験を実施した。2021年度では最大ひずみ振幅が約8%だったのに対して、2022年度では最大約15%のひずみ振幅での実験を行い、取得データの範囲を大きく拡大した。また試験体形状を改良することで、より精度の高い画像計測が可能になった。実験の結果、応力状態を変化させた状態においても、低サイクル疲労特性が大きく変化しないということが明らかとなった。また10回程度の繰返し回数で破断に至る極低サイクル疲労領域においても、低サイクル疲労特性として一般的に用いられるManson-Coffin則の延長で評価できる可能性を示した。 本年度の成果は、日本建築学会近畿支部研究発表会において公表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は一定振幅の疲労試験に加えて、変動振幅下での実験も行う予定であった。しかしながら、2022年時天では新型コロナウィルスの状況が大きく好転はせず、出張を伴う実験が予定した回数行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
一定振幅下では、極低サイクル疲労特性に与える応力状態の影響を把握することができた。しかしながら、当初予定していた変動振幅下での疲労特性の解明には至らなかった。鋼材の破断予測には必須の検討事項であり2023年度に変動振幅下での疲労試験を実施する予定であある。これらの実験結果を分析して、破断則の導出を行うために2024年度までの延長も視野に入れて活動を行う。
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Causes of Carryover |
試験体製作費用を圧縮したため、次年度使用額が生じた。また、当初計画していた変動振幅下での疲労試験がコロナ禍の影響もあり実施できなかったため当初の予定よりも試験体購入数が減少した。 次年度は、変動振幅下での疲労試験を行うために今年度と同様に試験体を購入する。 また今年度は応力三軸度を間接的に取得するために必要なFEM解析を行うにあたって、計算資源が慢性的に不足しがちであった。そのため、次年度使用額では計算用WSの増強に充当する予定である。
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