2022 Fiscal Year Research-status Report
Stress sensing technology utilizing the piezoelectric characteristics of carbon nanotube-mixed concrete
Project/Area Number |
21K04345
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
福山 智子 立命館大学, 理工学部, 准教授 (60587947)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / 電圧 / ひずみ / 繰返し載荷 / 摩擦帯電 |
Outline of Annual Research Achievements |
カーボンナノチューブ(以下,CNT)を混和したセメント系材料(以下,CNTCM)は,その圧電特性から自己応力検知が可能な構造材料として有望視され,構造物のセルフセンシングによる点検・診断の省力化とLCC縮減が期待されている。本研究は、施工性と圧電センサとしての性能を両立するCNTCMを実現するため,①適切な調合・作製条件,②CNTCMのフレッシュ特性,③CNTCMの圧電メカニズムなどの把握を目的とし,2022年度の検討により以下の成果を得ている。 1)CNTCMの載荷に対するセンサ性能のうち,セメントペースト破壊時や骨材/セメントペースト界面(遷移帯)破壊時に発生する電圧に着目して実験を行った。特に遷移帯が発電現象に及ぼす影響について,モルタルやコンクリートといった複数の骨材を含む系だけでなく,単一の石材(円柱や四角柱)を埋設したシリンダ型のセメントペースト試験体に対する繰返し載荷実験を行い,電気的応答(電圧,電流)とひずみの時刻歴波形を得た。その結果,セメント系材料は載荷に伴う発電現象を示し,破壊時に特徴的な電圧変動を発すること,電圧波形を特徴づける要因の1つに遷移帯有無の影響があること,セメント系材料における電圧変動はコンデンサとコンダクタンスで構成される過渡現象モデルとして整理できることを明らかにした。 2)炭素繊維の混和有無により導電性が異なるセメントペーストを組み合せた複合体に対し,繰返し載荷と電圧の測定,ひずみとの相関の確認を行った。その結果,ひずみと電圧の関係は線形ではなく,炭素繊維や材料界面に起因すると考えられる緩和現象を確認した。 3)CNTCM硬化体の基礎物性として乾燥収縮特性や水蒸気吸着特性,SEMによる水和生成物の確認を行った。結果は現在整理中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初目的に対し必要と考えられる実験(センサ性能に相関する載荷に対する応答)を適切に実施している。しかし,その実験の結果から載荷に伴う電圧応答には破壊の影響もあることが明らかになり,そちらの検討に注力したため,CNT混和量とセンサ性能との相関(調合)に関しては検討が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は調合やフレッシュ性状に関する検討に注力する予定である。それに加えて,2022年度に得られた成果の検証も行う。
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Causes of Carryover |
Covid19により出席を予定していた学会発表がオンライン開催になったこと,謝金が想定より生じなかったことなどから,次年度使用額が発生した。 2023年度は2022年度に確認したセメント系試験体(セメントペースト,モルタル,コンクリート)の塑性域やひび割れ発生時の圧電挙動の傾向について,画像相関法を用いて検証する。試験体作製費やひずみゲージなどの実験消耗品,画像相関法に関する費用,論文投稿や学会発表に関連する費用などを主たる使途として想定している。
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Research Products
(3 results)