2023 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on Seismic Response Prediction Method Based on RC Non-Structural Wall Damage Photographs Using Deep Learning
Project/Area Number |
21K04354
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉岡 智和 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (40304852)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 深層学習 / セマンティックセグメンテーション / 地震被害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, RC方立壁の地震被害写真から損傷量を画像測定し,その損傷量からそれが経験した最大部材角を推測する技術の確立を目指している。最終年度は,せん断破壊を想定した実大RC方立壁試験体としてD600試験体(寸法:壁長600mm×壁高800mm×壁厚150mm,せん断スパン比0.67,壁筋:ダブル配筋)を3体を実施した。得られた実験結果から,損傷量(ひび割れ長さ,コンリート剥落・欠損面積)と部材角の関係に与えるせん断スパン比,壁筋量の影響を確認した。得られた知見として,せん断スパン比0.5~0.67の範囲では、同一部材角におけるひび割れ長さに対するせん断スパン比の影響は見られず、ひび割れ長さから経験部材角の推定が可能であった。一方、コンクリート剥落欠損面積については、部材角2.25%rad.以下では,同一部材角における単位剝落面積とせん断スパン比の負の相関が見られ、抵抗力を喪失した概ね部材角3%rad.以上では,部材角の増加に伴う単位剥落面積が増加は発生せず,せん断スパン比の影響はほとんど見られなかった。得られた実験結果から、せん断スパン比を一緒に学習させたニューラルネットワークモデルを用いることで,観測した単位剥落欠損面積から経験部材角の実験値を概ね推測可能であった。 さらに,これまで生成したSemantic segmentationによるRC方立壁の損傷検出器について、損傷写真(解像度:約0.2mm/画素)から極細ひび割れ(幅約0.1mm)の検出するための条件として、(1)損傷画像を4倍に拡大すること、(2)512×512画素の範囲を384画素づつ重複させなが検出することが必要なことを確認した。
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