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2021 Fiscal Year Research-status Report

Challenges in improvement of acoustic environment in buildings in 'new lifestyle'

Research Project

Project/Area Number 21K04370
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

阪上 公博  神戸大学, 工学研究科, 教授 (90231331)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords建築音環境 / 新生活様式 / COVID-19 / MPP / 自然換気機能 / プレナムドア
Outline of Annual Research Achievements

新生活様式における建築音環境改善手法として,本年度は(1)MPPを使用した吸音性を持つ透明アクリル製卓上パーティションの,室内実装時の効果についての実験的検討,(2)自然換気機能を持つプレナムドアの遮音効果に関する実験的基礎検討を実施した.
(2)は当初の計画にはなかったが,その課題としての重要性から急遽,本年度の計画に入れて検討したものである.
(1)については,本課題開始前の準備的検討において試作実験によって仕様策定したパーティションを試作し,(A)残響時間の短い響きの少ない室,および(B)残響時間が長く響きの多い室の2つにおいて,パーティションを実際に設置し,MPPの有無によってどの程度の室内音響指標が変化するか,実際の使用状況を想定して,実験的に室内音響指標を測定して検討した.その結果,(B)においては,音声明瞭度に関する指標を中心に,吸音効果による若干の音響的改善が見られたが,(A)においては明確かつ顕著な効果は見られなかった.もともと残響の少ない室においては,吸音の効果は表れにくいが,今回はパーティションの面積が小さいこと及び使用したMPPの仕様について改善が必要であることが考えられた.これについては,次年度以降の課題として検討したいと考えている.
(2)については,一般的な連続する2つのオフィスの開口部に,プレナムドアを設置し,室間音圧レベルを測定して遮音効果を実験的に検討した.その結果,プレナム内部に吸音処理をした場合は高周波数域において最大20dB程度,吸音処理がない場合でも低周波数域5dB程度,高周波数域で13dB程度の遮音効果を得ることができた.今後は,数値解析等を併用して,より効果的な仕様を策定できるよう検討する予定である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定していた空間吸音体の検討については,その必要性と実験の実施可能性を慎重に検討したうえで,本年度は実施しなかった.これについては,さらに実験計画などを慎重に検討して次年度以降に実施したい.
これに対し,自然換気を可能とする遮音構造の検討がより急務であると考え,プレナムドアの基礎的検討を開始した.このプレナムドアは,欧米はじめ諸外国において注目されているプレナム窓を応用したものであり,遮音構造に自然換気機能を付与する構造の開発は,世界的にも重要な課題として認識されている.しかし,プレナム構造のドアへの適用は世界的にも事例がなく,新規性が高い課題と考えている.

Strategy for Future Research Activity

(1)本年度得られたプレナム窓に対する成果から,より詳細な検討を行い,数値解析も併用してより高性能な遮音構造を開発できるよう,さらに検討を続ける予定である.
(2)本年度のMPPパーティションについての検討結果からは,さらに改良が必要であることが明らかになっていることから,仕様策定,使用法の検討を含めて,さらなる改良を進めたいと考えている.特に,卓上のアクリルパーティションに限定せず,新生活様式においてより必要になると思われる,オフィスなどのパーティションおよびその吸音処理に適した吸音構造を検討したいと考えている.
(3)本年度は実施しなかった,空間吸音体については,その使用法も含めて効果的に用いる方法について,検討を開始したいと考えている.

Causes of Carryover

購入物品が予定よりも安価であったため生じた残額である.次年度の予算と合算して使用する予定である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2021

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] プレナム構造のドアへの適用に関する基礎的検討-実大ドア模型による実験的検討-2021

    • Author(s)
      阪上公博,松村宗一郎,奥園健
    • Organizer
      日本音響学会2022年春季研究発表会講演論文集
  • [Presentation] プレナム構造のドアへの適用に関する基礎的検討2021

    • Author(s)
      阪上公博,奥園健,松村宗一郎
    • Organizer
      日本音響学会建築音響研究会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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