2021 Fiscal Year Research-status Report
Proper operation of V2X systems and their social implementation corresponding to the coronavirus pandemic
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21K04372
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
福代 和宏 山口大学, 大学院技術経営研究科, 教授 (30346572)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エネルギーマネジメント / 建築設備 / V2X / 定置型蓄電池 / 太陽光発電 |
Outline of Annual Research Achievements |
V2XとはV2H(Vehicle to House)等の総称であり,電気自動車(EV)を太陽光発電(PV)システムによる電力や夜間電力を貯めるためのバッテリーとして活用するというスキームである。 この研究のサブテーマの一つはV2Xシステムの適切な運用の実証検討である。今年度は,住宅・事務所を模擬した1/2スケール実証実験を実施するため,過去の研究で使用した試験拠点(すでにPV・家庭用定置型蓄電池・電子負荷を連携したシステムを構築済み)に,本助成金によりEVを模擬した蓄電池システムを増設し,模擬V2Xシステムの試運転を開始した。また,同試験拠点における稼働実績の一部を分析した結果,PVと定置型蓄電池を連携させることで,システムの電力自立/自律性が最大で90%程度に向上することが示された。この結果は国際会議で公表した。 模擬V2Xシステムの運用において必要な生活スケジュール,乗用車稼働スケジュールを設定するため,本研究のもう一つの研究サブテーマとして,V2Xシステムの受容可能性調査を開始した。この調査では,生活・就業実態,電力消費状況,環境/省エネ意識,EV・V2Xに対する知識・意識等について,本補助金を用いたグループインタビューやアンケートを実施し,V2Xシステムの受容可能性を把握することとしている。今年度はこの調査の一環として,EV用中古LiB(リチウム・イオン・バッテリー)のリユース・リサイクル状況についての調査を行い,結果の一部を国際会議および書籍で公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実証試験のための設備を整備し,運転を開始できた。また,受容可能性調査を開始し,国内におけるEV用中古LiB(リチウム・イオン・バッテリー)のリユース・リサイクル状況をまとめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に沿って,V2Xシステムの受容可能性調査を進め,モデルとなる住宅・事業所,生活スケジュール,乗用車稼働スケジュールを確定する。これらの調査結果を踏まえてV2X試験拠点において1/2スケール実証実験を行う。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により,現地に赴いての調査を実施することが困難となり,当初計上していた旅費が使用できなかった。この結果生じた次年度使用額は,コロナ禍の状況を確認しながら,国内外におけるV2Xシステムの受容可能性調査のための旅費として使用する。
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Remarks |
本研究に関連し,EV用中古リチウムイオン電池のリユース・リサイクルに関して実証実験を行った結果の概要を公表している。
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Research Products
(4 results)