2021 Fiscal Year Research-status Report
Integration of measures against vacant houses, disaster prevention strategy and city center revival plan in a local city
Project/Area Number |
21K04445
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Research Institution | Niigata Institute of Technology |
Principal Investigator |
樋口 秀 新潟工科大学, 工学部, 教授 (90293258)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 中心市街地活性化 / 都市再生戦略 / 立地適正化計画 / 空き家対策 / 都市防災 / 多積雪北陸地域 / 新潟県 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は多積雪北陸地域における有効な中心市街地活性化、都市再生戦略、空き家対策と都市防災の方向性を明らかにし、その統合化を目的とする。研究対象は新潟県内30市町村として、空き家対策の現状と課題を解明するとともに、空き家ならびにその跡地を活用することで、都市・地域再生と地域防災力の向上を目指す手法を検討・考案する。 初年度は①空き家対策計画、②都市再生/立地適正化計画/中心市街地活性化基本計画、③都市・地域防災計画、策定済みの自治体から計画書をすべて入手し、その内容を精査した。①空き家対策計画では、 計画策定済み自治体20については、空き家の立地、分布状況を確認した。②立地適正化計画・中心市街地活性化基本計画については、計画策定済み自治体12の計画書を入手し、都市機能誘導区域、居住誘導区域の指定状況の特徴を分析した。③地域防災計画では、計画対象とする災害を類型化するとともに、都市全体での対応と、地域別の対応に分けて整理した。 初年度の分析の結果、立地適正化計画で居住誘導が図られる区域への居住者の誘導策は導入された自治体数は少なく、ソフト対策が中心であり実効性に疑問があること、空き家対策との連動が図られていないことが明らかとなった。また、地域防災計画は災害発災時の対応についての記載はあるが、防災という視点からの事前対策や事後復興についての対策は全く検討されていなかった。都市再生に関しては各地域の取り組みの実態を調査し課題を明らかにした。次年度は、具体の都市を取り上げて、4計画の関連性の実態と課題解明を試みる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で示した通り、すべての計画書の入手と基礎分析が終了しており初年度に想定した内容の研究を実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の成果を踏まえて、都市再生・中心市街地活性化(新潟市・長岡市・三条市)、空き家対策(新潟市、湯沢町、燕市、小千谷市)、都市防災(五泉市、佐渡市、新潟市)、共通する視点に関連して国から密集市街地に指定され空き家の除却と新たな都市基盤整備が事業実施中の富山県射水市放生津の各地区を現地調査し、行政関係へのヒアリング調査とともに土地利用変化の実態を解明する。さらに、新潟県内では近年特に中心市街地で「大規模火災」が絶え間なく発生しているため、その対策と今後発生が想定される密集市街地を抽出し、減災に向けた方策を検討する。
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Causes of Carryover |
初年度(1年目)の研究は順調に進んでいる。若干の残金(15,204円)が発生しているが問題はなく、次年度(2年目)に組み込み、研究計画に従って調査・研究を実施する予定である。
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Research Products
(5 results)