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2023 Fiscal Year Annual Research Report

シンガポールにおける縦割り行政を超えた水・緑・食の計画とマネジメントに関する研究

Research Project

Project/Area Number 21K04448
Research InstitutionKansai University

Principal Investigator

木下 光  関西大学, 環境都市工学部, 教授 (90288796)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsシンガポール / 都市デザイン / ランドスケープデザイン / ホーカーセンター / 公共空間 / 管理運営 / 複合化
Outline of Annual Research Achievements

シンガポールにおける省庁横断型による水と緑と食を統合する政策を論じる上で、ホーカーセンター(以下、HC)の歴史的展開が好例である。食の分配供給施設であるHCは、生鮮食料品の小売市場と食事を提供する小売飲食店舗群で構成され、低層の半屋外建築であり、1960年代後半から1986年にかけて、路上にあった屋台をすべてHCに収容する政策を完了した所産である。その後、衛生や交通の観点からつくられたHCは、市民生活にとって不可欠な存在ゆえに、文化的アイデンティティも有した。2001年から2014年には、設備更新を含む改修・建替えがホーカーセンターアップグレイドプログラムに基づき、鉄骨造によるモデル化された建築は地域性を反映したデザインとなり、HCは、第一世代の仮設的な公共建築から、第二世代の恒久的な公共建築へと変化した。また、シンガポールの都市再編成は、2011年コンセプトプランで示される副都心をつくる多核化と、2002年水と緑のマスタープランで2015年までに連続する公園を40から120kmに延長するパークコネクターである。この構想に合致するのは、人々の暮らしに位置付けられてきたホーカーセンターであり、建築・都市計画政策の中心的役割を果たす都市再開発庁は、複合施設として公共機能を複合化するホーカーセンターを2015年以降、副都心として設定する地域に建設し、コミュニティハブとして位置付けている。そして、パークコネクターと呼応し、公園群と連続するため、都市再開発庁だけでなく、HCを管理する国立環境庁、公園を管理する国立公園庁や水を管理するシンガポール公益事業庁などによる省庁横断型で政策を実行し、管理運営も政府ではなく、民間による指定管理が始まっている。このように第三世代といえるHCは、恒久的な公共建築から、内外に公共空間を有する複合的公共空間へと変貌を遂げていることが明らかになった。

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Published: 2024-12-25  

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