2021 Fiscal Year Research-status Report
Activities and Roles of Japanese Architects in the U.S. before World War II
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21K04464
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
三宅 拓也 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 助教 (40721361)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ボザール・インスティチュート・オブ・デザイン / BAID |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間の1年目となる本年度は、計画に基づき、米国留学者・視察者等の教育・視察内容の把握に取り組んだ。 第1に、ボザール・インスティチュート・オブ・デザイン(Beaux-Arts Institute of Design)が20世紀前半に米国全土を対象に実施した公開課題の詳細な内容を把握する作業を進めた。新型コロナウィルスの影響で国外調査が叶わず、BAIDの後継団体の所蔵資料調査は実施できていないが、当時の情報が掲載された米国雑誌を国内の図書館やオンラインデータベースを活用して情報を収集している。これにより、1917年から1924年までの出題内容、課題応募者数、入賞者数、入賞者名と所属大学などの情報をまとめたデータベースの作成が完了した。 この悉皆的な情報収集によって、これまで知られて居なかった日本人入賞者の存在を複数確認することができており、こうした情報をもとに彼らの詳細な調査を今後進めていく予定である。また、1916年以前にもBIADの母体団体が公開課題を実施していたことが明らかになったため、今後、1916年以前についても遡ってデータベース化を進める。こううして作成したデータベースを用いて、BAIDの課題の実態についての詳細な分析をおこない、日本人入線者たちの位置付けとその実績の評価を行う予定である。 第2に、米国留学経験・滞在経験のある日本人建築家の自伝や関連図書を収集を進めた。これらの資料には、米国留学中の米国人建築家との交流や、日本人同士の交流が記載されていることがあり、今後、米国留学者・滞在者の人間関係の把握と分析を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米国での調査は実施できていないものの、国内蔵書や米国のオンラインデータベース等を活用することで、情報の収集を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
米国での調査は、新型コロナウィルスの感染状況とそれに起因する規制を考慮して、その可否を検討する。一方で、引き続き国内蔵書や米国のオンラインデータベース等を活用して、情報の種々を進める。BAID課題については、データベースの完成後、その詳細な分析をおこなう。
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