2021 Fiscal Year Research-status Report
Detailed Evaluation and Flow Structure Optimization for Applicable Knowledge Acquisition of Low-Speed/ High- Angle-of-Attack Aerodynamics of a Forward Swept Wing
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21K04480
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
金崎 雅博 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (10392838)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松野 隆 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (90432608)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 超音速旅客機 / 低速高迎角 / 前進翼 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である2021年度は,非構造格子法に基づく数値流体力学手法と並列計算器を整備して,Reynolds Averaged Navier-Stokes(RANS)によるに基づく前進翼の低速高迎角空力特性の取得を行った.具体的には,超音速旅客機の着陸進入時の高度1000m程度の飛行を想定し,マッハ数0.25,迎角0度~10度付近の空力特性について,翼平面形を変更して取得し,流れ場について考察した.空間格子点数はおよそ10の7乗オーダーである. まず,アスペクト比3.29の台形翼に対して数値計算を行った.この際の後退角を-10度,-20度,-30度,-40度と設定(負値は前進角)し,後縁付近に巻き上がる渦などを観察した.可視化においては,流線のほか,Q値の等値面,圧力係数分布を中心に行った.その結果,-20度以降で後縁での渦が顕在化し,超音速機に適用する場合にはフラップなどの高揚力装置設計に工夫が必要であることが分かった.また,翼端渦の影響性が異なることから,揚力係数を同じくした比較検討も必要である.今後は,この現象を詳細に解明するために,同じ揚力係数に対する流れ場の特性取得やDettached Eddy Simulation(DES)を援用した非定常計算を実施しつつ,風洞実験での現象解明を予定する. また,台形翼のアスペクト比やテーパー比を変更した翼や,ダブルテーパー翼に対する数値計算も実施し,結果を取得している.これらについての考察は次年度以降にも引き続き行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度である2021年度は,Reynolds Averaged Navier-Stokesに基づいて複数の前進翼平面形の流れ場検討を行うことを目標とし,遂行できた.非定常計算や風洞試験への検討も進め,概ね進展は順調である.学会発表も予定している.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,DESや風洞試験により,前進角を持つ台形翼に対する低速高迎角特性に関する考察を深め,高揚力流れ獲得の方策を検討する.特に,超音速飛行時に必須となる大きな前進角での後縁巻き上げ渦による影響性の調査を行う.また,数値流体力学を用いて高揚力流れを獲得するための,体積力モデリングについても検討を行う.
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Causes of Carryover |
学会参加や風洞試験のための出張がなかったことにより,旅費には用いなかった. また,RANS計算の実施のために購入した計算機が,当初の見積もりよりも安価に入手することができた. 差額については,2022年度以降計算機の追加購入や風洞試験の準備,学会参加に充てる予定である.
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