2023 Fiscal Year Research-status Report
深層学習によるCOVID-19感染伝播と経済活動を同時制御する社会運営戦略の発見
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21K04535
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
豊谷 純 日本大学, 生産工学部, 教授 (70459866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大前 佑斗 日本大学, 生産工学部, 講師 (00781874)
原 一之 日本大学, 生産工学部, 特任教授 (30311004) [Withdrawn]
高橋 弘毅 東京都市大学, その他部局等, 教授 (40419693)
権 寧博 日本大学, 医学部, 教授 (80339316)
柿本 陽平 日本大学, 生産工学部, 助教 (90899494)
佐々木 真 日本大学, 生産工学部, 准教授 (70575919)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | シミュレーション / マルチエージェント |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は、カーネル密度推定法により、習志野市内でのコロナウイルス感染のハイリスクエリアを推定するモデルを構築した。今年度はこの継続として、よりミクロなエリアの感染症対策に対する効果検証を行うことのできるシミュレータを開発した。具体的には、外食業における座席割り当てに対する感染リスクの定量化である。本シミュレータでは顧客同士の座席の距離により感染リスクを定量化している。また、感染リスクと経済活動を調整する単一パラメータを用意した座席配置割り当てモデルを構築した。これにより、どの位置に顧客を座らせると感染リスクが抑えられ、かつ、経済的にも望ましいのか、最適化問題として定式化された。この結果は経営工学会論文誌に投稿され、採択・出版された。そのほかの研究としては、習志野市の人流データを用いて、報道された感染者数・ワクチン接種者数・死者数・天候情報・曜日情報・緊急事態宣言・まん延防止条例などから、次の日の人流を予測するモデル構築に着手した(ランダムフォレストやLightGBMのような木ベースの手法、Lasso回帰のような線形モデルベースの方法、両者を検証中である)。これについては現在実施中であるため、来年度の成果公表を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実際の人流データを利用した分析を行ない、さらに店舗運営において、ソーシャルディスタンスを考慮した座席割り当てモデルを構築して、その有効性が認められたため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、人流を推定するモデルの構築を行なっている。具体的には、メディア報道された感染者と死亡者数、天候状況、平日・休日フラグ、病床逼迫度などを入力すると、将来の人流(明日の1人あたりの平均移動量[メートル単位])を出力するモデルであり、この構築として、LassoやRidge回帰のような線形モデルとランダムフォレストやXGBoostのような非線形モデルの両者を検討中である。来年度はこの分析に区切りをつけ、査読付き学術論文として外部公表を行う予定である。
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Causes of Carryover |
モデル作成に時間を要したため、国際会議・学会発表・出張などを見送った経緯がある。次年度の2024年度は外部公表に努める。
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