2021 Fiscal Year Research-status Report
Computational Analyses of Social and Economic Systems with Entry and Exit
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21K04549
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山田 隆志 山口大学, 国際総合科学部, 准教授 (90401570)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 社会・経済システム / 社会シミュレーション / モデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 逐次式インターネットオークション市場については、これまで提唱されてきたモデル(Said (2011)) の検討とモデリングを行い、従来の実証研究の結果から得られた行動パターンとの比較を行った。
2. 宝くじ市場: Chen and Chie (2008) による参入と退出を伴わないモデルを用いて主に Swedish Lottery (*) の計算機実験を行った。ここでは (a) 一人だけが賞金を手にできる、(b) 上位三人だけが賞金を手にできる、(c) 他のエージェントが選んでいない数字を選んだエージェントすべてが賞金を順位に応じて手に出来る、の三通りの設定を考えた。その結果、パラメータ設定によっては宝くじとして成立はするのが観察された。
(*) Lottery の購入者は M 以下の正の整数を一つだけ選ぶ。他の購入者が選んでいない一番小さな数字を選んだ購入者が一等の賞金を得る。Lowest Unique Integer Game と異なり、プレイヤー数が不定であるだけでなく、複数の当たりを設けられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
以前の研究課題をまとめるに当たって投稿論文の査読者からの意見で新たな被験者実験を行う必要が生じてそちらの多くのエフォートを割いたのに加えて、COVID-19 のために海外での研究活動が出来なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
逐次式インターネットオークション市場については、入札者の行動パターンの分類を試みる。特に、入札のタイミングについてはタイプごとに異なるのか、ランダムなのか、あるいは最適停止問題に帰着できるのかを検討する。
宝くじ市場については、Swedish Lottery だけでなくロトくじにもシミュレーションモデルを適用して実験を行う。出来れば、購入者の参入と退出を伴う形式に拡張し、より自然な市場の記述を目指す。
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Causes of Carryover |
以前の研究課題で追加で実験をする必要が生じたのに加えて、COVID-19 のために思ったような研究活動が出来なかったため。
使用計画 (2022年度分): 成果発表・情報収集のための(国外)旅費 (二回, 計650千円), 大型計算機使用料 (100千円), 英文校閲 (50千円), 学会参加費 (二回, 計100千円) 以上 900千円 使用計画 (2021年度分): ソフトウェア更新料 (Matlab, 50千円), インターネットオークション入札データ (150千円), 成果発表・情報収集のための(国内)旅費 (二回, 計100千円) 以上 300千円
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