2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K04559
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Research Institution | Nagasaki Institute of Applied Science |
Principal Investigator |
松井 信正 長崎総合科学大学, 工学研究科, 教授 (90759797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 雅晴 長崎総合科学大学, 総合情報学部, 准教授 (00543894)
水野 裕志 大阪電気通信大学, 医療健康科学部, 准教授 (30591234)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 電力システムモデル / 負荷予測 / 太陽光発電出力予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
災害による長期停電によって、電力安定供給確保のためのインフラのレジリエンス(早期復旧)強化の重要性が再認識されている。本研究では、これまでの災害拠点病院の災害時の電力管理の研究を応用して、透析施設の持続可能な電力運用のために、非常時の早期復旧と平常時の経済運用を両立できる電力システムモデルを開発する。具体的には、透析施設の電力需要の実績や気象庁の予報・計測データを用いて人工知能ベースの需要と太陽光発電の高精度な予測モデルを開発する。これらの予測モデルと非常用発電機モデルおよび蓄電池モデルを組み合わせて、透析施設の設備容量に対する経済運用を考慮した最適化設計モデルを提案する。その設計に基づいた電源構成をモデル化し、電源検証システムで評価する。初年度の2021年度は、透析施設の電力需要の実績や気象庁の予報・計測データを用いて人工知能ベースの需要と太陽光発電の高精度な予測モデルを開発した。2021年度の研究成果は、まず、実負荷および気象庁が発表する府県天気予報や計測値を用いてAI負荷予測モデルを開発した。次に、気象庁が発表する府県天気予報と日照時間を用いてAI-PVの出力モデルが開発できた。2年目の2022年度は、2021年度の成果の更なる精度向上に加えて、設備容量に対する経済運用を考慮した最適化設計モデルを提案した。また、既存のデータに加えて2021年度中に新たに入手した計5年分の透析施設の電力データを用いて、2022年度では開発した負荷予測モデルを評価し,更なる精度向上を図った。 (1)5年間の実負荷および気象庁が発表する府県天気予報や計測値の相関を検討し、相関性に基づいたAI負荷予測モデルの精度を向上させた。 (2)蓄電池モデルの設備容量に対する経済運用を考慮した最適化設計モデルを提案した。 (3)契約電力低減とデマンドレスポンスの対応を両立させるための運用方法を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿った研究開発を進め、それらの成果を国内の学会および国際会議で発表した。さらに、研究開発の内容を総合的に精査して、国際電子ジャーナルに論文を投稿して採択され、順調に成果をあげている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、まず、2022年度までの2年間で開発した予測モデルと非常用発電機モデル、蓄電池モデルの3つのモデルを組み合わせて、設備容量に対する経済運用を考慮した最適化設計モデルの更なる向上を目指す。次に、これらの予測モデルや最適化の手法は、電源システム検証装置で、検証・評価する。さらに、燃料コスト、DR対応の報酬、契約電力低減および保守の経済性モデルを開発する。
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Causes of Carryover |
計画していた物品の大幅な値上がりのため,購入を見合わせた。次年度の予算と合わせて,購入を再検討する。
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Research Products
(9 results)