2023 Fiscal Year Annual Research Report
Poaching Surveillance System using Class B AIS Units
Project/Area Number |
21K04576
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Research Institution | National Institute of Technology(KOSEN), Oshima College |
Principal Investigator |
岡村 健史郎 大島商船高等専門学校, 情報工学科, 嘱託教授 (60194388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 遼 周南公立大学, 福祉情報学部, 准教授 (20734768)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 密猟監視 / 不審船 / 画像処理 / AIS / AI手法 / YOLO / Transformer |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,昼夜観測可能なサーマルカメラを用いた密漁自動監視システム構築において,検出物体の中 から登録された漁船に該当する船舶を除くことで不審船を自動抽出するシステムを構築することを目的としている.この研究手法においては,カメラから得られた画像内に存在する船舶領域を精度よく抽出することが重要となる.これに対し昨年度の研究では背景を固有空間法を用いて記述し抽出を行っていたが,学習画像には船舶が存在しない背景画像のみを用いていたために船舶領域画像と背景画像が似通っている場合は抽出が難しい場合があった. 今年度は,近年大きな進歩を続けているAI手法を取り入れ,船舶領域を含む画像も学習画像として収集し,船舶領域の抽出制度を向上させた.このAI手法には2種類の手法を用いて抽出精度を検証した.AI手法を用いる場合には多量の学習画像の収集が必要になるが,この作業を効率化するために,領域内船舶からAIS信号を受信すると自動的にカメラから画像を収集するように工夫を行った. まず,物体認識型AIで主流となっているYOLO7を基礎とした手法を用いて船舶の検出を行った.この手法は,他のAI手法に比べ学習枚数が数百枚程度でも,縦横サイズが数十画素あれば背景変動にロバストな高い性能を有することが分かった.一方,小さく映る領域に対しては検出が難しい面があることが分かった.次に,会話型AIの主流となっているシステムを応用したSwin Transformerを利用すると,YOLO7の性能を超えることがわかった.これらは従来から用いていた固有空間法による手法よりも優れていた. 当該年度において,従来カメラよりもより高解像度なカメラを導入できたため,今後はこのカメラを用いて認識性能を向上させる予定である.
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