2022 Fiscal Year Research-status Report
Stochastic model of source parameters for strong-motion simulation
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21K04620
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Research Institution | National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention |
Principal Investigator |
岩城 麻子 国立研究開発法人防災科学技術研究所, マルチハザードリスク評価研究部門, 主任研究員 (30770309)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 地震動予測 / 地震動シミュレーション / 震源パラメータ |
Outline of Annual Research Achievements |
想定する地震に対する震源パラメータの設定における不確かさ、すなわち震源シナリオの不確かさに起因する地震動予測結果のばらつきを検討するためには、考えうるあらゆる震源シナリオに対する入力地震動を生成する必要がある。しかし、大量のシナリオに対して一つ一つ地震動の波動場シミュレーションを行うことは現実的ではない。そこで本年度は、多数の震源シナリオに対する地震動シミュレーションを少ない計算コストで実現する手法として、既存の限られたシナリオに対する地震動波形データの集合からその時間領域・周波数領域における特徴を引き継ぐ新たな地震波形データの集合を作るサンプル生成手法開発を行った。 およそ1500波からなるテスト用シミュレーションデータセットを使って、時刻歴波形データの時間・周波数領域における特徴量としてWavelet Packet係数を算出した。Wavelet Packet係数を低次元化した潜在変数を確率変数ベクトルとみなして確率分布を推定しすることによって、元の波形データの集合の特徴が持つ分布に従う新たな波形データのサンプル生成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地震動波形の特徴抽出およびサンプル生成手法の開発に着手できた。
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Strategy for Future Research Activity |
多様な震源シナリオに対する地震動予測を行うことは重要だが、その際、予測結果がそれぞれ独立性を持った意味のあるばらつきを有しているかどうかを検証する必要がある。 そこで、今年度に引き続き震源パラメータのばらつきとそれに伴う地震動予測結果の関係性の分析を進め、予測結果の地震波形データ群の独立性の定量評価方法を検討する。
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Causes of Carryover |
今年度は旅費使用を予定していた国際会議にオンラインで参加したため、旅費を使用しなかった。次年度に震源パラメータ間関係性モデル化のプログラム開発費に使用予定である。
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