2023 Fiscal Year Annual Research Report
Heterogeneous Nucleation Theory Applied for Creation of SmFe12 Bulk Magnetic Materials
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21K04688
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡邉 義見 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50231014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 卓也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 上級主任研究員 (30446588)
佐藤 尚 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50402649)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 磁性材料 / Sm(Fe,Co)12合金 / 急速冷却 / ヘテロ凝固核 / 液体急冷法 / 積層造形法 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度には,SmFe12合金へのボロン添加の影響を調査するとともに,急速冷却によって添加したヘテロ凝固核粒子がどのように作用するかについて,急速加熱.急速冷却が可能な粉末床溶融結合法(パウダーベッド法)および指向性エネルギー堆積法(デポジション法)による積層造形(いわゆる3Dプリンティング)実験により調査した.その結果,SmFe12合金へボロンを添加するとロールとの濡れ性が悪くなり綺麗なリボンが形成されにくくなることを見出した.また,急速加熱.急速冷却が発生する積層造形において,パウダーベッド法,指向性エネルギー堆積法に問わず,ヘテロ凝固核粒子の添加によりヘテロ凝固が発生することを見出した.しかし,溶融状態における温度が高く時間が長くなると,系によってはヘテロ凝固核粒子が溶湯中に分解することが見出された.このように,ヘテロ凝固核物質の溶湯における相安定性も重要であることが分かった.さらに,今まで室温での格子対応によりヘテロ凝固核物質を探索していたが,実際に結晶化が発生する温度での格子対応の重要性について議論した. これらの実験を研究期間中に実施することにより,ヘテロ凝固核粒子の添加によりSm(Fe,Co)12合金製造の可能性を示せたものの,ヘテロ凝固核物質の溶湯中での安定性やリボン形成の問題により,安定的な製造にはいたってはいない.今後,更なるプロセス開発を行うことにより,Sm(Fe,Co)12合金の安定的な製造に挑戦する.
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