2023 Fiscal Year Annual Research Report
Research on fatigue diagnosis of structures using the polarization fatigue characteristics of piezoelectric materials
Project/Area Number |
21K04703
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 宏司 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (70344166)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 圧電材料 / 分極反転疲労 / エナジーハーベスト |
Outline of Annual Research Achievements |
欧州を中心に機械要素のCE化が進められている。本研究では機械要素のCE化のための信頼性担保を履歴管理により行う余寿命判断デバイスの開発を行った。
スラスト型転動試験機を用いて、機械要素の代表例としてボールベアリングの振動、疲労監視を駆動用圧電素子で行い、その出力電圧、出力周波数の評価を行った。 ボールベアリング等の機械要素には直接駆動用圧電素子を設置することが困難なため、試験機周辺に駆動用の圧電材を取り付けたが、出力される信号は記録用のセンサを分極反転させるには極めて微弱であったため、余寿命判断センサ自体を従来の水熱合成法から、より薄く緻密な強誘電性薄膜を作成することのできるゾルゲル法による作製を行った。 シリコンウエハ上にPZT前駆体溶液をスピンコーティングで塗布し、焼結処理を行うことにより、膜厚が0.05μm0.2μmの様々な厚みの強誘電性薄膜を作成し、機械要素による微弱な振動でも分極疲労が可能な膜の作成に成功した。 またノイズが極めて高く、正確な振動履歴を記録することが困難なため、パッシブフィルタを駆動用圧電素子と記録用センタの間に加え、ボールベアリングの駆動振動(5Hz)、傷による振動(200Hz)を分けて積算し記録を行い、より精度の高い余寿命の判断を行うことのできる余寿命判断デバイスを作成した。本デバイスを利用することにより、これまでの使用履歴を正確に記録することができるため、機械要素の信頼性を保証することが可能となる。
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