2022 Fiscal Year Research-status Report
Density and viscosity measurement of high-pressure liquids using a quartz crystal resonator
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21K04760
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
山脇 浩 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (10358294)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高圧力 / 液体粘性 / 水晶振動子 / 密度圧力依存性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、水晶振動子センサーにより高圧力下での粘度と密度を求める手法を開発し、バイオディーゼル燃料の主成分である脂肪酸メチルエステル類等に適用して、高圧下での物性(粘度、密度など)を評価することを目的としている。 昨年度、水晶振動子の共振ピーク幅の変化から、ブロモベンゼンに対して293, 313, 333 Kにおける400MPaまでの粘度の圧力依存性を測定したが、今年度 これらの測定の結果をまとめ、論文として発表した。 過去の文献で、水晶振動子表面に液体をトラップする凸凹を付け、ここにトラップされた液体が振動子の振動に追随して動き、付加質量として働くことが知られている。今年度は、溝を表面加工した水晶振動子と、表面加工していない水晶振動子の間の共振周波数の差から、密度を求めることを まず試みた。比較的粘性の高い脂肪酸エステル類では共振ピークはブロードであり、高圧セル中では信号強度も弱いため測定自体 困難であることがわかった。この手法ではトラップされる液体の量が少なく、付加質量によるピークシフト量も誤差による変動範囲に収まってしまう。そこで、密度の圧力依存性は、もっと直接的に試料体積の変化量から求める手法を試みた。ピストンシリンダー高圧発生装置のピストンの進みから体積変化を求め、テフロン試料セル自体の変形量を参照液体を用いて算出し補正することで、±1%程度の不確かさで密度を求めることができた。この手法によりラウリン酸メチルとリノール酸メチルの密度の圧力依存性を求めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高圧密度測定を粘度測定に用いるのと同じ装置で、試料体積の変化量から密度を求めることができた。水晶振動子による粘性(密度と粘度の積)測定と組み合わせることで、高圧下での液体粘度と密度を求めることができるだろう。
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Strategy for Future Research Activity |
水晶振動子表面に液体トラップのための溝を形成する方法ではうまくいかなかった。しかし、常圧における先行研究でメソポーラス構造を水晶振動子表面に形成して液体トラップする方法が報告されており、今年度は この方法での液体高圧密度の測定を試みる。また、昨年度見出した試料体積の変化量から密度を求める手法を実際のサンプルに適用していく。まずは、オレイン酸に対して水晶振動子のコンダクタンススペクトル測定により密度と粘度の積を求める。さらに、テフロン試料セルに封じたオレイン酸の加圧による体積変化を求めることで密度の圧力依存性を求める。この両者から高圧下での液体粘度と密度を得る。このようにしてデータの取得が可能かどうか、文献値との比較などにより手法の妥当性を評価していく。
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Causes of Carryover |
予算執行の端数として10万円未満の未使用額が生じた。このため、次年度の消耗品等の購入へ充てることにしたい。
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Research Products
(3 results)